赤旗中の”速度違反”でペナルティのピエール・ガスリーを、F1ドライバーたち擁護「ウエットタイヤでゆっくり走るのは難しい」
アルファタウリのピエール・ガスリーは、F1日本GPの決勝レース序盤に赤旗が提示された際、250km/hで走行したとして20秒のタイム加算ペナルティを受けた。しかし他のF1ドライバーたちは、ウエットタイヤでゆっくり走るのは実に難しいとして、ガスリーを擁護する姿勢を取っている。
F1日本GPの決勝レースはウエットコンディションでスタート。1周目にカルロス・サインツJr.(フェラーリ)がクラッシュしたり、その他複数のマシンがスピンやコースアウトするなど、波乱の展開となった。その上雨脚が強まり、視界が悪くなったことで、2周目の途中で赤旗中断となった。
ガスリーは1周目にノーズのダメージを負ったため、すぐさまピットイン。ノーズを交換してコースに復帰したところで赤旗が提示された。ガスリーは隊列から大きく遅れていたため、スピードを上げて前を追った。この時にガスリーのマシンの車速は200km/hを何度も超え、一時は251km/hにまで達したという。
これによりスチュワードは、ガスリーにドライブスルーペナルティを科したが、裁定が下ったのがレース後だったため、レース走破タイムに20秒が加算されることになった。
ただ他のドライバーたちは、ガスリーのスピード違反を擁護。ウエットタイヤの温度を維持するためには、速く走る必要があると語った。
「ピエールを完全に支持する」
そう語るのは、アルピーヌのフェルナンド・アロンソだ。
「僕らがマシンに乗っているんだ。そして僕らはそのスピードを把握していて、いつコントロールできるかはしっかりと分かっている」
「コース上でトラクター(作業車)を見るというのは、僕らが予期しないことだ。それはピエールのせいじゃない」
メルセデスのジョージ・ラッセルも、バーチャル・セーフティカー(VSC)が宣言されている時もスピードは一定ではなく、加速したり減速したりするのが普通だと語った。
「どれだけ速く走らなければいけないというルールはない」
そうラッセルは言う。
「VSCのデルタ(通過時間)を遵守する必要がある。デルタよりも10秒も遅い場合には、速度を上げてデルタをゼロに戻すことができる」
「それがドライバーがすることだ。タイヤを温めるためにできる唯一のことは、ゆっくり走って、その後少し速く走ってタイヤにエネルギーを入れることなんだ」
「彼が250km/hで走っていたという話がある。でも皆は、F1マシンが330km/hで走れることを忘れていると思う。僕らの世界で、250km/hは高速でもなんでもない」
マクラーレンのダニエル・リカルドも、ウエットコンディションでゆっくり走るのは難しいと語った。
「ああいうコンディションで速度を落としても、マシンはそれほど安全じゃない。タイヤの温度が下がってしまうからね」
またウイリアムズのニコラス・ラティフィも、リカルドの考えに賛同する。
「セーフティカーの速度であっても、グリップは限界なんだ。良いレインタイヤではないからね。そしてF1マシンは、遅く走るように作られているわけではないんだ」
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