鮮烈なF1デビューを飾ったデ・フリース。モンツァでのレースは契約に「大きな影響を与えた」とアルファタウリ代表
アルファタウリF1のチーム代表であるフランツ・トストは、ニック・デ・フリースが先月のF1イタリアGPでウイリアムズから鮮烈なF1デビューを飾ったことは、彼との契約決定において「大きな影響」を与えたと述べている。
数年にわたってF1入りを果たそうと努めていたもののチャンスを得られないでいたデ・フリースは、今シーズンこれまでにウイリアムズ、メルセデス、そして最後にモンツァでアストンマーティンのFP1を担当した。アレクサンダー・アルボンが虫垂炎のためにイタリアGPの土曜日朝に突然欠場を決めたことで、メルセデスのリザーブドライバーであるデ・フリースが表舞台に上がることになったのだ。
そこから27歳のデ・フリースは決してミスをすることなく、初のF1グランプリを9位という驚くべき結果で締めくくった。レッドブルではヘルムート・マルコがちょうどデ・フリースに注目しており、それはトストも同様だった。
「レースは大きな影響を与えた。彼のポテンシャルが示されたからだ」とトストは語った。
「彼は素晴らしいレースをし、ひとつのミスも犯さなかった。そのため彼を起用するという決断は簡単だった」
「モンツァは重要だったが、驚くことではなかった。ニックには以前も注目していたからだ」
「他のドライバーたちがそれぞれのチームを離れるという特別な状況により、レッドブルは2024年以降はピエール・ガスリーとレースをしないことも決定した。こうしたすべての要素を合わせ、我々はニック・デ・フリースが最良の可能性であり、チームにも非常にうまく適応するだろうという判断に至った」
レッドブルがインディカーのスターであるコルトン・ハータ獲得に失敗した後、なぜデ・フリースがこれほど明白な選択肢となったのか尋ねられたトストは、彼の経歴についてはよく知っていると語った。
「なぜなら彼は速いからだ! 私は彼の経歴を知っている。カートでの彼を見たことがある。彼は2010年と2011年にカートでヨーロッパ選手権と世界選手権を制覇した。その後はレースをしたすべてのカテゴリーで成功している」
「彼はフォーミュラ・ルノー(2.0)、F2、そしてフォーミュラEでタイトルを獲っている。したがって彼は非常に高いスキルを持つドライバーであり、F1にふさわしいと思う」
「彼が我々のマシンに乗ることを本当に楽しみにしている」
トストは、デ・フリースは来シーズンの最初から競争力を発揮するだろうと期待している。
「学習期間が2回のテストに短縮されることを期待している。つまり、2023年の最初のレースから彼が高い競争力を発揮することを期待している」
アルファタウリは来年速いマシンを投入できると希望を持っているトストだが、デ・フリースと角田裕毅のF1での経験が限られていることを鑑みると、その面での複雑さがチームにとって重荷になり得ることを認めている。
「チームの指導は、マシンのパフォーマンス次第でもある。我々が優れたマシンを持っていれば、ふたりのドライバーは楽になる。マシンに問題があったら、すべてを解決するのはそれほど簡単にはいかないと思う。なぜならニックはF1での経験が少なく、裕毅も学びの過程にあるからだ」
「来年の裕毅は、技術指導をするのに十分だと評価すべきだろうと思う。とはいえ、ニックには大きな期待を寄せている。彼はいくつかのレースカテゴリーでレース優勝やタイトル獲得を飾った経験があるからだ。したがってマシンが機能すれば、成功した年になると考えている」
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