MotoGPコラム|喜ばしいリンス優勝と問われる企業の姿勢……並べられた美辞麗句がスズキに刺さる?
第18戦オーストラリアGPは、最終ラップの最終コーナーを立ち上がってゴールラインまで三つ巴四つ巴の息詰まるバトルが続く、じつに濃密な内容のレースだった。
27周の激戦の末に優勝を飾ったのは、周知のとおりアレックス・リンス(スズキ)だ。2位はマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)、3位にフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)。3メーカーの特徴が際立つ攻防の彩りもさることながら、この3名それぞれが今回の表彰台獲得を意義深いものにするドラマを背負っていただけに、なおさらレース内容と結果は印象深いものになった。
とくにリンスは今季初優勝で、表彰台は半年前の第4戦アメリカズGPで獲得した2位以来14戦ぶりだ。そしてなにより、スズキ株式会社がレースオーガナイザーとの参戦契約期間中にもかかわらず一方的にMotoGPから撤退すると5月に明らかになって以来、初めての優勝である。
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