F1 Topic ベッテル特別編:縁のあるゲストを招いてスペシャルトークショー。粋な演出で元僚友らとのセッションが実現
最終戦アブダビGPの予選が終了した後、ドイツのスカイ・スポーツがパドックに特設会場を設け、F1ドライバーとして最後の予選を終えたセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)と、さまざまなゲストを招いたラストナイト・トークショーを催した。最初に招かれたのが、2010年のアブダビGPで初めてチャンピオンに輝いた際に、一緒に登壇したヘルムート・マルコ(レッドブル モータースポーツアドバイザー)だ。
長いことマルコを取材しているが、こんなに穏やかで笑顔のマルコを見るのは初めてだ。
“ロッキー”こと、ギヨーム・ロケリン。レッドブル時代にベッテルが4連覇したときの担当レースエンジニアだ。
ロッキーの後、招かれたのが、4連覇時代にチームメートだったマーク・ウエーバー。
ウエーバーはイギリスのテレビ局のコメンテーターで訪れていて、ほかのドライバーの取材を待たせてまで、ベッテルとの最後の夜を楽しんでいた。ベッテルがチームオーダーを無視してウエーバーを逆転して優勝した“マルチ21”以降、ふたりの間に亀裂が生じたが、それもいまはふたりにとって懐かしい思い出なのだろう。
そのベッテルとウエーバーが談笑する光景を特別な思いで見ていたのが……。
当時も、そしていまもレッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーだ。ホーナーもまた、予選後のブリーフィングの時間を割いて、駆けつけてくれた。
そんなホーナーの思いにドイツのスカイ・スポーツは粋な演出を図ってくれた。ウエーバーを舞台に残したまま、向かって右端にいたコメンテーターのティモ・グロックを下げ、そこにホーナーが座り、2009年から2013年までのチームメートとチーム代表による緊急トークショーを演出した。
ホーナーとウエーバーが自分の仕事にとりかからなければならないため、降壇。ホーナーとベッテルが固く抱擁していたのが印象的だった。
最後に駆けつけたのが、同じドイツ人ドライバーとしてF1を盛り上げたニコ・ヒュルケンベルグ。唯一、プレゼントを持参し、ベッテルに手渡していた。現在、アストンマーティンのリザーブドライバーのヒュルケンベルグは、来年ハースのレギュラードライバーとしてF1に復帰。ドイツ人F1ドライバーとしてベッテルの後を引き継ぐ。
この後、ベッテルは慌ただしく、チームのホスピタリティハウスへ。じつはベッテルにはこの日、もうひとつの大仕事が待っていた。それは次の『F1 Topic ベッテル特別編(2)』でお伝えする。
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