【独自ランキング:2022年F1トップ10ドライバー】5位カルロス・サインツ/チームに“ノー”と言える強さと知性

 

 2022年F1シーズンを通して、毎戦全20人のドライバーの評価/採点を行ったベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、シーズン全体を振り返り、独自の視点で2022年のトップ10ドライバーを選出した。10人のドライバーについての彼のレビューを添えて、カウントダウン方式で10位から1位までを紹介していく。

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■5位:カルロス・サインツ(フェラーリ)

2022年F1第10戦イギリスGP カルロス・サインツ(フェラーリ)の初優勝を祝うチーム
2022年F1第10戦イギリスGP カルロス・サインツ(フェラーリ)の初優勝を祝うチーム

 シャルル・ルクレールのチームメイトを務めるというのは、誰にとって非常に難しい仕事だ。その上、サインツの場合、2022年型マシンが好みに合わないものだったものだったことから、シーズン序盤にはかなり苦労した。

 ルクレールがタイトル争いをしている時に、サインツはオーストラリアとイモラの予選で不必要なミスをしたこともあって、かなり遅れを取った。そのために、サインツがチーム内でルクレールのサポート的役割をさせられるのは避けられないように思われた。

 しかしサインツは非常に頭の良いドライバーで、チームから指示された戦略が良いものだとは信じられない場合には、はっきりと異議を唱えることを恐れない。モナコで2位を獲得できたのも、そしてブラジル予選でルクレールとともに悲惨な目に遭うことを避けられたのも、彼がそうした毅然とした態度を取ったおかげだった。

2022年F1第21戦ブラジルGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

 知性と強さによって、サインツは少しずつF1-75を乗りこなすために何が必要なのかを理解していき、シルバーストンではポールポジションから初優勝を達成した。これにより自分のアプローチは正しいという確証を得て、自信を深めていくことができた。

 オースティンでは2回目のポールポジションを獲得。しかしシーズン全体のなかで、チームメイトよりも多くのトラブルに見舞われたことで、ドライバーズランキングは5位にとどまった。

2022年F1第11戦オーストリアGP カルロス・サインツ(フェラーリ)車にパワーユニットトラブルが発生
2022年F1第11戦オーストリアGP カルロス・サインツ(フェラーリ)車にパワーユニットトラブルが発生

2022年F1第12戦フランスGP シャルル・ルクレールとカルロス・サインツ(フェラーリ)

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