F1ドライバーの政治的発言を取り締まるFIAの方針にボッタスが懸念を示す「僕たちには望むことを話す権利があるはず」
ドライバーたちが政治的発言をする場としてF1を利用することを、FIAが取り締まることについて、アルファロメオのバルテリ・ボッタスは懸念を表明した。
2022年末に、FIAは国際スポーツ法典を改正した。現在では、FIAによる事前の承認なしにドライバーが「政治的、宗教的、個人的声明」を表明または掲示することを禁じる条項が追加されている。FIAによるこの決定は、数年間にわたりF1において政治や環境に関する活動が行われたことを受けてのことだ。ルイス・ハミルトンやセバスチャン・ベッテルらは、レースデーに社会的不公平や不平等、また、環境変化の問題について非難を表明することがしばしばあった。
しかしながら、FIA会長モハメド・ビン・スライエムの運営体制において、方針が変更がされた。
「私はこのスポーツを心から信じている」とビン・スライエムは今月初めにサウジアラビアで開催されたダカールラリーを訪れた際にメディアに語った。
「我々は橋を架けることに関心がある。スポーツは平和的な理由などのために使うことができる」
「だが我々が望んでいないことのひとつは、FIAを個人的信念を表明する場とすることだ。我々はスポーツから逸脱してしまうだろう」
ハミルトンはFIAの姿勢についてまだ公にコメントしていないが、メルセデスでの元チームメイトであるボッタスは、ドライバーの表現の自由をコントロールしようとするFIAの意向に感心していないと明らかにしている。
「個人的には、政治は好きではない」とボッタスは、先週末のRoC(レース・オブ・チャンピオンズ)で、スウェーデンの『Expressen』に語った。
「僕は自分が好きなこと、つまりレースをやりたい。でも同時に政治は現代社会の一部でもある」
「F1はこの種の問題の一部に注意を払うという素晴らしい仕事をしてきたし、セバスチャン(・ベッテル)も含めて多くのドライバーたちが声を上げてきた」
「彼らがなぜ僕たちをコントロールしたいのか理解できない。僕たちには望むことを話す権利があるはずだと思う。僕はそう考えているけれど、どうなるか様子を見てみよう」
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