F1スプリントの新フォーマットが決定。新予選『スプリント・シュートアウト』が導入、決勝から独立したイベントに
4月25日にF1コミッションの会合が行われ、2023年のスプリント・フォーマットへの変更点について合意し、世界モータースポーツ評議会の電子投票によってそれが承認されたことが発表された。今年初のスプリントイベントであるF1第4戦アゼルバイジャンGPから、この変更が適用される。
スプリントは2021年に導入された形式で、これまでは、金曜にFP1と予選を実施、予選の結果が土曜午後のスプリントのグリッドを形成、100kmで行われるスプリントの結果が日曜決勝のグリッドを形成するという流れだった。このなかで土曜午前のFP2の意味がなくなること、日曜のメインレースを重視して、土曜スプリントでドライバーたちがアグレッシブに攻めないことなどが、問題点として指摘されてきた。
F1およびFIAは、スプリントでのより積極的なバトルを促進するため、今年はスプリントのフォーマットに大きな変更を加え、スプリントをメインレースから独立したイベントとして実施することを決めた。
スプリントの新フォーマットのスケジュールは以下のとおり。
■スプリント・フォーマットのスケジュール
金曜日:FP1およびグランプリのための予選
土曜日:スプリント・シュートアウト(スプリントのための予選)およびスプリント
日曜日:グランプリ
金曜午後の予選のリザルトは日曜決勝のグリッドに適用される。FP2は、スプリントのための予選『スプリント・シュートアウト』に置き換えられる。スプリント・シュートアウトは、通常の予選よりは短いものの、同じ3セッションで行われる形式で、SQ1は12分(20人)、SQ2は10分(15人)、SQ3は8分(10人)となる。各セグメントが通常の予選より数分ずつ短縮され、Q3では1回のランで戦わなければならないかもしれない。
さらにタイヤに関する規定があり、SQ1とSQ2では新品ミディアム1セット、SQ3では新品ソフト1セットの使用が義務付けられる。
■スプリント・シュートアウト
SQ1:20人/12分/ミディアムタイヤ
SQ2:15人/10分/ミディアムタイヤ
SQ3:10人/8分/ソフトタイヤ
新スプリント・フォーマットでのペナルティの扱いについても決定された。FP1あるいは金曜予選で発生したグリッドペナルティは日曜決勝に適用。シュートアウトで発生したグリッドペナルティはスプリント、スプリントで発生したグリッドペナルティは日曜決勝に、それぞれ適用される。パルクフェルメ違反を犯した場合、スプリントと決勝でピットレーンスタートとなる。また、パワーユニット(PU)交換に関するペナルティは、パルクフェルメ違反に該当しない場合、日曜決勝にのみ適用される。
スプリントの結果に対して与えられるポイントについては変更がなく、勝者に8点、以下、8番手までに1点ずつ減算されたポイントが付与される。
2022年まで年間3戦に導入されていたスプリント・フォーマットは、今年は、アゼルバイジャンの他、オーストリア、ベルギー、カタール、アメリカ、サンパウロ(ブラジル)の6戦で行われることが決定した。
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