ポルシェ、カスタマー向けのLMDh車両『963』を初納車。早速WECスパでJOTAが実戦投入

 

 ポルシェは、カスタマー向けのLMDh車両『963』をドイツ・ヴァイザッハのテスト施設で走らせた後、JOTAとJDC-ミラーにそれぞれ1台ずつ納車した。
 ポルシェはプロジェクトの初期段階から、カスタマーチームのエントリーを望んでいることを表明しており、プライベーターにLMDhまたはLMHマシンを供給する最初のメーカーとなった。
 JOTAは早速WEC第3戦スパで、この車両をデビューさせる予定だ。またJOTA以外にも、6月のル・マン24時間レースに向けてチップ・ガナッシ・レーシングがキャデラック『Vシリーズ.R』の2台目を走らせる予定であるため、ハイパーカークラスのエントリーは13台に増える予定だ。
 一方、DC-ミラーは来月開催されるIMSAのラグナセカ戦からポルシェでの参戦を開始する予定だ。
 現在、ポルシェは第2陣の車両納入に向けて準備を進めており、プロトン・コンペティションがWECとIMSAで1台ずつポルシェを走らせる予定となっている。
 しかし、プロトン・コンペティションは7月の第5戦モンツァまでWECに参戦するつもりはなく、IMSAでのプログラム開始も8月のロード・アメリカ以降になる見込みだ。
 ポルシェ963のデビュー戦となった1月のIMSA開幕戦デイトナ24時間レースは、苦しいレースとなったものの、今月初めのロングビーチでIMSA初勝利を挙げるなど、競争力のあるマシンであることを証明した。またWECでは、第2戦ポルティマオで3位表彰台を6号車が獲得している。
 なお6月のル・マン24時間レースでは、ポルシェはIMSAに参戦しているマシンを1台追加し、ワークスチーム3台体制に。さらにJOTAのカスタマー含め計4台で、100周年記念大会である今年のル・マン制覇を狙っている。
 
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