レッドブルの支配を止めるのはルール変更じゃない! フェルスタッペン「ライバルの接近にはレギュレーションの固定が必要」

 

 2022年のレギュレーション変更を機に、F1を支配しているレッドブル。今季6戦ですでに4勝をマークしているマックス・フェルスタッペンは、他のチームが追いつくためにはルールを変更せずに維持しておくことがベストだと語った。
 2022年に圧倒的なパフォーマンスを見せたレッドブルは、2023年になってもその勢いを落とすことなく、むしろさらに力を強めている。そのあまりの強さは、F1にとってネガティブな影響を及ぼすのではないかという批判の声もある。
 チャンピオンシップ3連覇を狙うフェルスタッペンは、レッドブルの支配を終わらせるためには、技術的なレギュレーションを固定しておくことが重要だと考えている。
「F1でいつも見てきたことだよ」
 フェルスタッペンはスペインGPを前にそう語った。
「レギュレーションが同じであればあるほど、より接近することになる。それこそが、検討すべきことなんだ」
「ふたつのチームや3チームが戦える年もあった。でも全体的に振り返れば、80年代や90年代、2000年代、そして2010年初頭など2020年までずっと、特定のチームが純粋に支配していたんだ」
「レギュレーションを長い間同じにすればいい。もし何かを調整し続ければ、ある特定のチームが常に他のチームよりも少し優れた何かを見つけるだろうし、僕の考えではみんなが距離を縮めるのにより時間がかかってしまうんだ」
 メルセデスのジョージ・ラッセルも「マックスが言ったことに同意するよ、F1には常に支配的なチームがあった」と話す。
「どうすれば複数のドライバーやチームがチャンピオンシップを争うことができるのか、僕には分からない。それはスポーツにとっても、僕たち全員にとってもベストなんだ」
「ファンも喜ぶだろうけど、夢見たものが必ず手に入るとは限らないからね」
 各チームの格差を縮めるための施策のひとつが、空力テスト制限だ。チャンピオンシップの上位になればなるほど、CFD(コンピュータ流体解析)や風洞に費やすことができる時間が少なくなるハンディキャップに近いシステムだ。
 ラッセルは、この空力テスト制限はまだ目立った影響を与えるに至っていないと話す。
「この空力レギュレーションとハンディキャップ制度が始まってまだ数年だけど、順位に劇的な変化はない」
「その点で、アストンマーチンは(ジャンプアップした)唯一のチームだと言えるかもしれないけど、それはおそらく特定のエンジニアが正しい方向へ押し進めた結果だったと思う」
「下位チームに上位チームよりも4倍多く風洞の時間を与えたとしても、おそらく上位チームがリードすることになるだろう」
 
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