角田裕毅、ペナルティで9位から12位に「現実を受け入れるのが難しい。相手にスペースを与えたつもりだ」F1第8戦
2023年F1スペインGP決勝で、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は9位でチェッカーを受けたものの、ペナルティにより12位に降格された。
15番グリッドから1周目に12番手に上がり、9周目には9番手に。10周目にソフトタイヤからハードタイヤに交換、16番手でコースに復帰し、オーバーテイクを繰り返し、7番手まで上がった後、34周目にミディアムタイヤに履き替えて、最後まで走った。第3スティントを14番手からスタートした角田は、49周目から9番手を走行。前のエステバン・オコン(アルピーヌ)を追いつつ、周冠宇(アルファロメオ)からポジションを守るという難しい展開となった。バトルのなかで、角田を抜こうとした周が、57周目のターン1でコースオフ、これに関して、スチュワードは、角田によって周がコースオフを余儀なくされたとして、角田に5秒のタイムペナルティおよびペナルティポイント1を科した。
角田は9位でフィニッシュしたが、5秒加算により、12位に降格され、ポイントを逃がす結果になった。
ペナルティの理由についてスチュワードは次のように述べている。
「スチュワードは、ビデオおよびインカー・ビデオの証拠を調べた。24号車(周冠宇)はターン1のエイペックスとその後、前に出ていたため、ドライビング・スタンダード・ガイドラインに従い、レーシングスペースを得る権利があった。22号車(角田)は、コーナーのアウト側に動き、24号車はコースオフを余儀なくされた」
角田が違反したとされたのは、FIA国際モータースポーツ競技規則付則H項第4章第2b条で、ここには、ディフェンスの際には相手のマシンとの間に、少なくともマシン1台分の幅をあけなければならないと定められている。
ビークルパフォーマンス責任者のギヨーム・デゾトーは、角田のレースについて、次のようにコメントした。
「裕毅は素晴らしい走りをした。レースの大部分においてオコンについていくことができたので、我々のレースペースに関して励みになる。残念ながら、彼はターン1で周冠宇に対してポジションを守るなかで、エイペックスで十分なスペースを残さず、それによって5秒ペナルティを受け、12位という結果になった」
■角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)
決勝=12位(66周/66周)
15番グリッド/タイヤ:ソフト→ハード→ミディアム
心の底からがっかりし、悔しい思いをしています。他のドライバーをコースから押し出したとして僕に与えられたペナルティはとても厳しいものだったと思います。ですが、これを受け入れなければなりません。ただ、小さなスペースでしたが、僕としては十分なものだったと、今も考えています。
ポジティブな面に目を向けると、チームは素晴らしい仕事をして、僕たちがこれまで抱えていたブレーキの問題を改善してくれました。僕は2週にわたってポイント争いをすることができました。それは、マシンが改善しつつあること、ハードワークが報われつつあることを示しています。この週末が終わったいま、次のカナダでのレースを楽しみにしています。
(レース直後のインタビューで語り)全力を尽くしました。全ラップにわたってベストを尽くしたのです。これはとても厳しいペナルティだと思います。僕の考えでは、スペースはありました。相手のマシンは突然エリアから外れて、まるで押し出されたようなふりをしました。でも、スペースはあったのです。彼はコース上にとどまれたはずです。僕としては、これほど素晴らしいレースの後で、ポイントを失ったという現実を受け入れるのが難しいです。ですから本当にがっかりしています。
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