角田裕毅、カナダGP初日は15位も、レースペースには手応え「まずはQ2、もしくはQ3に進出したい……雨みたいだけど」
F1カナダGPの初日、アルファタウリの角田裕毅はフリー走行2回目で15番手タイムを記録した。しかしこの日は実に色々なことがあった1日だったため、15番手というポジションは、まだ相対的な立ち位置を表したモノではないかもしれない。
FP1はセッションが開始されると同時に各車がコースに飛び出していったものの、アルピーヌのピエール・ガスリーがステアリングの電気系トラブルに見舞われてコース上にストップしたため、赤旗中断に。セッションはすぐに再開されると思われたが、今度はサーキット内のCCTV(閉回路テレビ/監視カメラ)システムにトラブルが発生したため、走行が再開されないままセッションが終了することになった。
天候などとは関係なく走行できなかったため、FP2が急遽30分されることになった。ただ、予定されていた60分の後に30分延長するのではなく、セッションの開始時間を30分前倒しして、合計90分で行なわれることになった。これは、時刻が遅くなればなるほど、雨の可能性が高いという予報が出ていたからだ。
結局FP2はセッション最終盤に豪雨が襲来したため、この30分前倒しの判断は正しかった。そのFP2で角田は43周を走破。1分14秒941の自己ベストタイムを記録し、15番手となった。
「FP1は中断されてしまいましたが、それでもコース上で2時間も走行できたので、十分でした」
角田はそう語った。
「バランスは悪くないんですが、パフォーマンスランでのペースを見つけるのに苦労しているみたいです。明日は雨になるみたいですから、ウエットコンディションでのアタックラップに集中したいと思います。まだタイヤを複数セット使えますしね」
角田も、そしてチームメイトのニック・デ・フリーズも、アタックランは苦労していたものの、ロングランのペースは実に秀逸だった。これには角田も自信を持っているようだが、まだまだ様子を見るべきだと語る。
「ドライタイヤを履いて、ロングランを何本か行ないました。そのペースは悪くないようです」
「明日どうなるか、まずは様子を見てみようと思います。Q2もしくはQ3に進出できることを願っています」
チーフ・レースエンジニアのジョナサン・エドルズは、カナダGP初日の走行プログラムについて、次のように説明した。
「FP1用のタイヤをFP2で使うことができたので、新品のタイヤを3セット、そしてほぼ新品のタイヤを1セット使って、ドライバーができるだけ多く走行できるように集中した」
そうエドルズは語る。
「セッションの終わりに近付くと、雨が降ってくる可能性が高いことが分かっていたので、すべての計画はそれに合わせて調整された。その結果、予定していたすべての作業をなんとかカバーすることができた」
「ウエット宣言がなされたため、明日”フリー”で使える1セットのインターミディエイトを手にするために、サーキットを1周しなければいけなかった。赤旗が出てしまい、そのチャンスを逃すことを避けるために、ドライコンディションの中で(インターミディエイトタイヤを履いて)走らなければいけなかった」
「我々はもう少し良いペースを期待していたが、やることが多かったことを考慮して、セットアップの変更については焦点を当てなかった」
「一晩でマシンを変更することで、明日一歩前進できることを願っている」
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