ノリス、マクラーレンMCL60には明確な弱点が残っていると明かす。今後のレースに向け慎重な姿勢
最近投入したアップグレードによってマクラーレンが目覚ましい前進を遂げたことは否定できないが、ランド・ノリスは、MCL60はひとつの重要な部分が“かなりひどい状態”のままだと述べている。
オーストリアでマクラーレンは、3段階のアップデートプログラムの1回目を実施した。これは2023年型マシンの空力効率の改善が中心となっている。
先週末のイギリスでは、オスカー・ピアストリのマシンにも適切な変更が施され、一方で別の開発フェーズがノリスのマシンに実装された。レースで優勝することはできなかったが、先週末にマクラーレンがメルセデス、フェラーリ、アストンマーティンといったライバルたちを一歩リードしていたことは紛れもない事実であり、チームの残りのシーズンに向けた明るい兆しとなった。
ノリスは最近のチームの進歩を評価し、新スペックのMCL60がレースウイークを通じて安定していること、また、ドライバーたちのタイヤマネジメント能力が向上したことを強調した。
「こうしたコースでは、タイヤ管理がうまくできる」とノリスは説明した。
「僕たちは高速ではすごく競争力が高い。レッドブルが出せる速さとほぼ同等だ」
「そして実際、ここのストウのターン15のような中速コーナーに向かうところでは、僕たちはグリッドでベストなマシンだったと思う」
「ターン9(コプス)のような超高速コーナーではそれほどでもないかもしれないが、予選ではよかったし、レースでも他のドライバーたちが苦戦していたようだったが、僕たちは間違いなくパフォーマンスを維持していた」
「そのなかでタイヤをうまくケアすることが実際できていた。特に今回のように、タイヤの温度制限が必ずしもない場所ではね」
しかしノリスは、来週のハンガリーやその後のレースにおけるマクラーレンの見通しについては警告の言葉を発し、彼のマシンに残っている明らかなひとつの弱点について指摘した。
「僕たちのマシンは出来が悪い。僕が出来が悪いという時は、かなりひどいということだ。低速コーナーではそうだ。ドライブするのが極端に難しいんだ」
「みんなが興奮しているのは感じるし、それは受け入れるけれど、でもこれから行く何カ所かのコースで、『何をしたんだ? どうして急にこれほど悪くなったんだ?』とみんなが言うことになると僕は確信している」
「タイヤのデグラデーションなど多くのものを改善してきたし、タイヤの冷却などは常に小さなことを試すことができる。でもその面で大きなことは何もない」
「このコースのおかげで、タイヤを労っていい状態に保つことができたんだ。それほど単純なことだよ」
「その多くは、コース特有のものだ。期待しすぎないようにしたい。アップグレードからはいいものが生まれたが、メルセデスとあるポジションで争うには、そしてパッケージ全体としてレッドブルと争うには、まだ十分には程遠い状態のものがたくさんある。こうした双方の分野でやるべき多くの作業があるんだ」
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