レッドブルF1代表、毅然とした態度で“手強い”フェルスタッペンに対応する担当エンジニアのランビアーゼを称賛

 

 レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、マックス・フェルスタッペンに毅然と強い姿勢で対応するレッドブルのジャンピエロ・ランビアーゼ(通称GP)を称賛し、レースエンジニアである彼はまさにチームの“ジェイソン・ステイサム”だと述べた。

 F1第13戦ベルギーGPの予選では、フェルスタッペンと彼のレースエンジニアを長年務めるランビアーゼとのやり取りに注目が集まった。ふたりは走行プランについて意見が対立していた。無線でのやり取りはレースで激化し、レース終盤にフェルスタッペンのソフトタイヤが劣化したのを受けて、ランビアーゼはフェルスタッペンに「もっと頭を使え」と促したのだ。

 フェルスタッペンは気楽な反応を示し、“ピットストップトレーニング”のために追加のピットストップを行うことを提案したが、ランビアーゼは即座にこれを却下した。

 ホーナーはふたりのコミュニケーションについて、ランビアーゼが“手強い客”であるフェルスタッペンに対し、毅然とした態度を崩さなかったことを称賛し、冗談めかして、ランビアーゼと、ハリウッドの屈強なアクションヒーローであるジェイソン・ステイサムを比較してみせた。

「マックス・フェルスタッペンのレースエンジニアには強い性格が必要だ。なぜなら彼は厳しい客だからだ」とホーナーは語った。

「多くのレースエンジニアはそのプレッシャーに倒れてしまうだろう。GPはそれに対処できる強い個性を持っている」

「GPは我々にとってジェイソン・ステイサムに相当する人物だ。確かに似ていると思う! 彼はしっかりと、しかし公正に彼に対処しており、ふたりの間には大きな敬意が払われている」

「唯一の問題はふたりの間の会話だ。2億人の人々が聞いているのだ。しかしふたりの間には深い絆と信頼がある。カウンセリングなど必要ない」

マックス・フェルスタッペン&ジャンピエロ・ランビアーゼ(レッドブル)

 ベルギーGP後にフェルスタッペンは、追加のピットストップについて言及したのは、単にチームを引き締めるための試みであったと明かした。

「チームがまたピットストップをやりたがらないことはわかっている。でも言ってみたかった。彼らは少し緊張するかもしれないから……」とフェルスタッペンは語った。

 今シーズンのフェルスタッペンとレッドブルの揺るぎない優位性によって、2度の世界チャンピオンであるフェルスタッペンは走行中さらにリラックスしているようだ。

「時々そういう要素があると思う」とホーナーは述べた。

「しかし、エンジニアとパフォーマンスエンジニアたちは、持っているすべてのデータを頭に入れて活かしていることを忘れてはならない。彼らは理解できるし、ドライバーのドライビングスタイルも把握している。マシンから何を引き出しているかといったこともわかっている」

「私はGPに『彼がやっていることはわかっている。ピットストップに向けてギャップを築こうとしているんだ』と言った。するとGPは、『彼はかなり気楽にやっている。すべての指標は厳密にコントロールされている』と返してきた」

「とても重要なことは、彼らふたりのように信頼と絆を持つことだ。時にはふたりの間で多少の火花が散ることもある。でもそれはすぐに落ち着くんだ」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2023年F1第13戦ベルギーGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

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