2024年型マシンの開発を見越してW14のアップデートを続けるメルセデスF1。選手権2位争いにも尽力
メルセデスのエンジニアたちは2024年型マシンに懸命に取り組んでいるが、チームは現在のW14のデザインをアップグレードすることも引き続き重要だと強調している。
メルセデスは当初、昨シーズンの“ゼロサイドポッド”のコンセプトを2023年も引き継いでいた。しかしこのアプローチが行き詰まり、モナコでは大幅に改良されたマシンを展開した。それ以降マシンは開発プログラムの一環として進化を遂げてきた。夏の間にパフォーマンスは向上し、メルセデスはF1のコンスタントラクターズランキングで2位の座を保持できているが、W14はいまだに圧倒的強さを持つレッドブルのRB19には敵わない。
現在リソースの大部分は2024年型マシンに向けられており、そのデザインは全体的に新しいコンセプトに沿っている。メルセデスはフェラーリからチャンピオンシップの順位を守るために、現在のマシンにアップデート導入を続けているが、それには刷新される2024年型マシンに役立つ貴重な学びを集める目的もある。
メルセデスの日本GP後のレビュー動画では、チームのストラテジー責任者ロージー・ウェイトが、W14への取り組みを中止しない決定の背後にある理論的根拠を説明した。
「W15のより根本的な開発には冬の時間を利用する必要があるが、現在のマシンにもできることは多い。そうすることは、W14をより速くすると同時に、来年のマシン開発について学んで理解する助けになる」
「それは私たちがすでに行ってきたことで、これからも継続していく。したがってコースに持ち込む新パーツにはふたつの役割がある。現在のマシンのパフォーマンスを上げて速くすると同時に、それらはすべて理解を深める必要がある領域を具体的にターゲットにしている」
「今年それらのパーツをテストして学ぶことは、W15の開発に直接反映される。また、私たちはフェラーリと激しい2位争いをしているという事実を見失ってはならない。チャンピオンシップでのその順位は私たちにとって本当に重要なものだ。そのためにアップグレードが進行中であり、マシンへの投入を継続していく」
ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは、将来のマシンのデザインコンセプトについては、大幅な変更を行うようメルセデスに繰り返し求めてきた。メルセデスのトラックサイドエンジニアリングディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは、チームはドライバーからのフィードバックと提案をすべて検討していると明らかにした。
「ルイスとジョージはふたりとも、弱点がどこにあるか常にフィードバックを与えてくれる」とショブリンは語った。
「そして彼らはさまざまな原因を特定しているかもしれない。根本的にマシンには十分な安定性がないことを我々は知っている」
「彼らが高速コーナーに飛び込んでいく自信がないことはわかっているが、リヤが望む以上にスライドして少々難しい状況になるという心配はしていないだろう」
「メディアでは違うコメントが聞かれるかもしれないが、弱点がどこにあり、どこを改善する必要があるかということについて、ふたりはぴったり一致している。我々は他のマシンのGPSを見ることができるが、それはすべて結びついている。だから開発の必要がある箇所の全体像を構築することができる」
「以前のコンセプトに固執していない。我々は非常にオープンマインドだ。ここ数年はかなり厳しい年を過ごしたが、我々はトップに戻るために懸命に取り組んでいるチームだ」
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