「赤旗は痛手だった」リカルド、7位以上も可能だったと振り返るも結果には満足/F1第20戦
アルファタウリのダニエル・リカルドはF1第20戦メキシコシティGPで堅実な走りでポイントを獲得し、おおよそのところ満足しているが、赤旗中断がなければ7位よりも上でフィニッシュできていたかもしれないと考えている。
メキシコシティGPが行われたアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで、リカルドは予選で4番手となった。その順位は「まぐれではない」と述べ、決勝のスタートでは過度のリスクを冒さず他車を寄せ付けない走りをすると語った。リカルドは言葉通りのスタートを切り、1コーナーの混乱を避けてみせたが、10周を走った時点でルイス・ハミルトン(メルセデス)に4番手のポジションを奪われてしまい、その後は集中してトップ5の一角に留まっていた。
しかし34周目にケビン・マグヌッセン(ハース)が大クラッシュを喫して赤旗が振られる事態となり、レースがリセットされた。幸いなことに、マグヌッセンに怪我はなかった。レース再開後、リカルドはまたしてもクリーンなスタートを切ることができたが、ミディアムタイヤを装着して速さのあるジョージ・ラッセル(メルセデス)に5番手のポジションを明け渡し、次いで優勢にあったランド・ノリス(マクラーレン)にも抜かれてしまった。
全体的なレース状況や、赤旗が何人かのドライバーにとってタイヤの面で有利に働いたといった要素を考え合わせても、与えられた条件のなかで最大限の結果を出すことができたとリカルドは感じている。しかし、中断さえなければあと数ポイントを稼ぐことができたかもしれないと認めた。
「実際、すべてが非常にうまくいっていた」とリカルドは語った。
「赤旗は僕たちにとって痛手だったと思う」
「だが、あまり自己中心的な物言いはしたくない。あれは大きなアクシデントで、マシンに問題があったと思う。ケビンはどうすることもできなかった。戦略を含めあらゆることがうまくいっていたので、僕たちのレース運びにとって痛手だったのは確かだが、大事なのはケビンに怪我がなかったということだ。そう考えたい」
「中断によって、当然だがみんなの車間が詰まったし、僕たちが持っていない、ミディアムタイヤを装着できたマシンもあった」
「だから、あの時点ではピットウォールが少しナーバスになっていたかもしれないが、最終的に7位に入り6ポイントを稼げたうえに、ジョージに極めて近いところまで迫りもう少しで8ポイントにも手が届きそうだったのだから、総合的にみて大いに喜ぶべき結果だと思う」
レースの終盤にリカルドはラッセルとの差を詰めたが、そこからラッセルを抜くのは至難の業だった。最終ラップでもリカルドは最後まであきらめなかったものの、ターン4でラッセルに届かなかった。
「本当に、ぎりぎりのところまで頑張った。少し変わった状況だった。というのは、スティントの最初ではそう感じなかったが、終わりが近くなるにつれて感触がよくなった。タイヤのリズムをつかむのに少し時間がかかったように感じられた」
「そしてラスト10周ほどになり、本当に激しくプッシュできるようになった。ランドがジョージとバトルしたことでジョージのタイヤが少し消耗したと思う。それでジョージが僕に近づいた」
「厳しい戦いだった。そこまでジョージに迫れるとは考えていなかった。あそこまで接近すると、『よし、これは抜ける!』と思うものだ。でもジョージはターン4でうまくディフェンスした。アウトサイドから抜くことも考えたが、両車ともコースアウトしてリタイアとなることが目に見えていた。彼は本当に上手かった。素晴らしいディフェンスだった」
「僕たちは努力した。でも結局のところ、単に6位に入れなかったということよりも、最終的にメルセデスとバトルするところまで行けたという嬉しさの方が大きい」
レース半ばの中断がなければどうなっていたのかということについて、リカルドはもう少し上位でフィニッシュできていたかもしれないと考えている。しかし、逆によくない結果になっていた可能性もあると認めた。
「ランドのレース後半のあのペースは前半よりも速かったのかどうか、僕にはわからない。つまり、オスカー(・ピアストリ)を抑えられたことでよしとするべきなのかもしれない」
「かなり差が開いていたが……あの時は孤高の5位をキープして走れると思っていて、それでよいと考えていた」
「7位よりもいい順位だったのは確かだ。そう言ってしまおう。あの赤旗さえなかったらね。それがレースというものだ」
「ついていなかったと言うこともできるが、もっと悪い結果になる可能性は常にある。リスタートでクラッシュか何かに巻き込まれていたかもしれない。だからこうした結果で終わることができて、僕はハッピーだよ」
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