「モナコがないF1はF1じゃない!」ルクレール、伝統の市街地レース永続を望む

 

 フェラーリのF1ドライバーであるシャルル・ルクレールは、モナコGPがF1からなくなってしまうこととなれば、「僕にとってはそれはF1ではない」と語る。
 1950年のF1創設期からグランプリを開催してきたモナコGP。しかしここ数週間、同GPがF1の開催カレンダーから外れるのではないかという噂が持ち上がっており、一部の情報筋によれば、早ければ2023年からモナコGPがなくなる可能性があるという。
 モナコGPは、バーニー・エクレストンがF1を率いていた時代に合意された、非常に安価の開催権料で長年にわたってF1を開催してきた。しかしその後F1のオーナー権を取得したリバティ・メディアは、多額の開催権料を支払うことも厭わない候補地が数多くある現状で、安価な開催権料しか支払わないモナコの存在に不満を募らせているという。
 しかもモナコGPは、独自にテレビ放送を作成したり、サーキットの周囲に独自のスポンサーロゴを掲出するなどという、特例とも言える権利も有している。それはF1の主なスポンサーの一部と重複してしまうという事例もある。例えば時計メーカーのロレックスは、年間を通じてF1をスポンサードしているが、モナコGPではロレックスのライバル企業であるTAGホイヤーのロゴが掲出されるのだ。
 F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは最近チームに対して、モナコGPの開催時期を変更する可能性があることを示唆したという。これによりF1は、マイアミGPとカナダGPを連続で開催することを目論んでいるようだ。
 このことは、F1側にとって優位な契約内容に同意するよう、モナコGPの主催者に対して圧力をかける働きかけの一環とも言えるかもしれない。
 この状況についてフェラーリのドライバーであり、モナコ出身でもあるシャルル・ルクレールは、モナコGPこそF1を開催し続けるべきだと主張する。
「今は双方にとって良くない動きだと思う」
 そうルクレールは語った。
「2020年に新型コロナを理由に開催できなかったことを除けば、モナコがないF1なんて僕は知らない」
「僕にとっては、モナコのないF1はF1じゃない。F1には歴史があり、シルバーストンやモンツァ、モナコといった歴史的なコースがいくつかあると思う。そういうコースは、F1に残り続けるべきだと思う」
 商業的な側面はさておき、モナコについて常に不満に挙がるのは、長年変わらないコース上でのオーバーテイクの難しさだ。
 コースレーアウトを変更する可能性について尋ねられたルクレールは、それは難しいと語った。
「それによってオーバーテイクが改善されるのかどうかを、僕は時々考えてきた」
 そうルクレールは語った。
「分からないけどね……トンネルの手前で一旦左に行って、長いストレートを確保することができるかもしれない。でもそれがどれだけ実現可能なのだろうか……」
「確かなことは分からない。もちろんオーバーテイクは難しいけど、ドライバーとして僕ら全員がモナコを大好きなのは、特に予選で1周をまとめるためにただプッシュすることへの”チャレンジ”なんだ」
「モナコで得られるようなアドレナリンが湧き出るコースは他にないと思う。僕にとってモナコはF1の歴史の一部であり、F1に留まる必要があるコースだと思う」
 
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