空気抵抗とポーパシングは”マシマシ”。メルセデス最高速不足を嘆く「パラシュートが付いているみたい」

 

 メルセデスでチーム代表を務めるトト・ウルフは、F1アゼルバイジャンGP初日のトップスピード不足は、マシンの空気抵抗の多さとポーパシングの再発によるものだと語った。
 テクニカルレギュレーションが刷新された今季は、テストの段階では多かれ少なかれ全てのチームに高速域でマシンが上下に振動するポーパシングが発生。多くのチームがシーズン序盤にこの問題を解決、もしくはパフォーマンスには影響しない形に持っていくことができた一方で、メルセデスは原因究明に苦戦した。
 スペインGPでは大型アップデートを投入し問題はようやく解消できたようにも思われたが、モナコGPでは路面の凸凹も相まり、マシンは再びバウンドを始めた。
 アゼルバイジャンGPでも金曜日のフリー走行の時点では、激しいバウンドがルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルのふたりを襲い、土曜日のフリー走行3回目ではその症状も和らいだように見えたが、同時にリヤの接地感を失ったとふたりはチームに無線で訴えていた。
 FP3でラッセルはトップのセルジオ・ペレス(レッドブル)から1.4秒落ちの8番手、ハミルトンはそこからさらに0.2秒遅れの12番手となった。
 ウルフはFP2終了後の時点では、2.2kmと長いストレートでレッドブルやフェラーリに対してメルセデスは11〜20km/hの後れを取っており、1周あたり最大1秒のロスになっていると明らかにした。
 ウルフはドライバーから、マシンは「パラシュートがついているみたい」であり、ポーパシングも相まってトップスピードが制限されているとフィードバックを受けたと語っている。
「我々のマシンは空気抵抗が大きすぎるのだ。ドライバーからはマシンの後ろにパラシュートが付いているみたいだと言っていた。この空気抵抗と底付きが、ストレートでの主な弱点だ」とウルフは言う。
「他チームではフェラーリもそうだし、もっと悪いかもしれない。ただ、コースの様々な部分で底付きがひどくて、それが空力に影響を与えている。直線スピードに大きな影響を与えているのだ。その結果、乗り心地もあまり良くないのだ」

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