サインツが参戦151戦目でキャリア初ポールを獲得。フェルスタッペンが僅差で2番手【予選レポート/F1第10戦】
2022年F1第10戦イギリスGPの予選が行われ、カルロス・サインツ(フェラーリ)がキャリア初のポールポジションを獲得した。2番手はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)となっている。アルファタウリの角田裕毅は13番手だった。
イギリスGPの2日目。正午からのFP3はかろうじてドライ路面で行われたが、その後シルバーストンは雨となった。現地時間午後3時からの予選Q1開始時点で、雨はかなり強く降っている。気温16度、路面温度22度とかなり低い上に風も強く、サーキットを埋めた満員の観客には過酷なコンディションだ。
セッションはウエットトラックが宣言され、雨足はかなり強いものの、各車インターミディエイトタイヤを履いてコースに出ていった。まもなく雨が止むと見ているのか、アルピーヌの2台はガレージに留まっている。しかしほどなく彼らも出て行き、全20台が水しぶきを上げながらアタックを繰り返した。
ルクレールが2番手フェルスタッペン以下に、コンマ6秒以上の差をつけてトップに立つ。始まってまもなくして雨は止んだようで、各車は周回ごとにタイムを更新し、順位は目まぐるしく変わっていった。チェッカー5分前にはペースは1分40秒まで上がり、ラップタイムだけでいえばぎりぎりスリックに履き替えられるコンディションだ。しかし全車、インターミディエイトのまま走り続けている。
Q1トップはフェルスタッペン、2番手ルクレール、3番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)、4番手サインツ、5番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)、6番手セルジオ・ペレス(レッドブル)、そして7番手に周冠宇、8番手にバルテリ・ボッタスのアルファロメオ勢が入った。アルファタウリのピエール・ガスリーと角田は、11、13番手でQ2進出を果たした。
Q1落ちは、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、ミック・シューマッハー(ハース)、ランス・ストロール(アストンマーティン)だった。
15時25分からのQ2も小雨が降ったり止んだりで、路面コンディションはQ1とほぼ同じと考えてよさそうだ。全15台が新品インターミディエイトで出ていった。序盤は周、角田、ボッタスという新鮮な顔ぶれがトップ3を占めた。その後ペレス、続いてフェルスタッペンが首位に立つが、ラップタイムは1分41秒台と、Q1より2秒以上遅い。
再び雨足が強くなったのか、終了5分前の時点では各車がタイムを更新できずにいる。この時点でアルファタウリの2台は、ガスリー11番手、角田13番手とノックアウトゾーンだ。ふたりは相次いで、新品インターミディエイトに履き替えた。しかしコンディションは悪化の方向で、3区間すべてで誰もタイムを更新できない。
結局ガスリー、ボッタス、角田、ダニエル・リカルド(マクラーレン)、エステバン・オコン(アルピーヌ)がQ2敗退。このセッションも、トップはフェルスタッペン。ハミルトン、ルクレール、サインツ、ラッセル、ランド・ノリス(マクラーレン)と続き、周が9番手でカナダGPにつづく2戦連続のQ3進出。そして10番手のニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)は、F1キャリア初の予選トップ10入りとなった。
Q3の始まった15時48分の時点では、雨はひとまず止んでいるように見える。気温14度、路面温度20度と、相変わらずの低温コンディションだ。このセッションも、全車インターミディエイトでコースイン。フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)とラティフィは中古を装着している。
フェルスタッペンが360度スピンを喫してタイムロスをする間に、周がトップ。直後にはアロンソが周を3秒以上引き離す暫定ポールタイムを叩き出した。しかしすぐにルクレール、フェルスタッペンが僅差で1-2を占めた。
その後はフェルスタッペンがまたもトップに立つが、終盤にサインツ、ルクレールが1-2を占めた。ウエット路面で絶対的な強さを誇るフェルスタッペンがすぐに首位を奪い返したが、最終的にサインツが1分40秒983のタイムで、F1参戦151戦目にして自身初のポールポジションを獲得した。
フェルスタッペンは0.072秒差で2番手。ルクレール3番手、ペレス4番手、ハミルトン5番手、ノリス6番手、アロンソ7番手、ラッセル8番手、周9番手、ラティフィ10番手だった。
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