ハミルトン、イギリスGPでの進歩で今後に期待「今年中に勝つことができると思う」

 

 メルセデスF1は今シーズン、テクニカルレギュレーションへの対応がうまくいかず、苦戦するレースが続いた。しかしアップデートが投入されたイギリスGPでは好パフォーマンスを披露し、フェラーリやレッドブルと争ってみせた。
 ルイス・ハミルトンはこれを受け、今シーズン中にも優勝を争える立場に戻ることができると考えているようだ。
 ハミルトン曰く、開幕直後は優勝できる可能性は「はるか遠く」に感じられたという。そして「このクルマで勝つことができるなんて、当時は間違いなく確信できなかった」と明かした上で、次のように続けた。
「それは僕らが望んでいた形じゃなかったけど、それでもそういう感じだった。みんなが進歩しているのは分かっていたし、それに追いつくのは本当に長い道のりだと思っていた」
 そうハミルトンは語った。
「前回のことはとても励みになった。長いこと、色々な変更を加えてきたけど、それがマシンの改善に繋がることはなかった」
「バルセロナ(スペインGP)では良い一歩を踏み出したけど、その後にはいくつか難しいレースがあった。でも直近のレースでは非常に強力なパフォーマンスを発揮することができた。僕らが正しい方向に進んでいるということ、そしてマシンにはポテンシャルがあるということが分かり、本当に励みになったんだ」
「もう少し掘り下げて、さらにハードワークを続けていって、レースに勝つチャンスに近付くことができればいいと思っている」
「今年レースに勝つことができると、今では本当に信じているんだ」
 ハミルトンが言うように、メルセデスはスペインGPで復活の兆しを見せた。しかし市街地コースであるモナコとアゼルバイジャンでは苦戦。ただカナダ、イギリスと調子を上げつつある。
 イギリスGPでハミルトンはフェラーリの2台と終始争い、数秒後方まで迫った。これにより、レース最終盤にセーフティカーが出動した際にはフェラーリが2台揃ってピットインするのを封じることができ、逆に自らはピットイン。レース再開後はレッドブルのセルジオ・ペレスには先行を許したものの、新品のソフトタイヤの利点を活かして、古いハードタイヤを履き続けていたフェラーリのシャルル・ルクレールをオーバーテイクすると、今季3度目の3位表彰台を手にした。
 一方でチームメイトのジョージ・ラッセルは、スタート直後にアルファロメオの周冠宇とクラッシュしたことで、リタイアしてしまった。そのラッセルはメルセデス浮上の可能性について、次のように語っている。
「夢中になりすぎたくはないと思う」
 そうラッセルは語った。
「シルバーストンは、コーナリングスピードという観点では、非常に独特なサーキットだと思う。そういうサーキットでは、多くのダウンフォースを発揮できるし、優れたポテンシャルがある。でも僕らは、高速ではなく、中速の別のサーキットに移動するんだ」
「僕らは評価を続けていく必要がある。シルバーストンでは、正しい方向への、本当に良い一歩を踏み出すことができた。そのことから、素晴らしい理解を積み重ねることができた。今週末どうなるか、それを確認する必要がある」
 
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