ベッテル、引退を決断した”背景”を語る「僕はセバスチャン。3人の子の父親であり、素晴らしい女性の夫だ」

 

 アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、2022年限りでF1から引退することを、自身のインスタグラムとアストンマーチンのプレスリリースで発表した。
 2010年から2013年にかけて、4年連続でF1王者に輝いたベッテル。昨年からはアストンマーチンのドライバーとして戦い、中団チームの一角ながら、光る走りを見せてきた。
 一時は今季限りでの引退も噂されたが、ベッテルは現役続行を示唆。しかし一転、今季限りでのF1引退を発表した。
 彼のインスタグラムにはベッテル本人が登場し、引退を決断した想いが語られている。
「僕は2022年シーズン限りでF1から引退することを発表する。おそらく今は、たくさんの人たちに感謝することから始めるべきだろう。しかし、僕の決断の背景にある理由を、説明することがより重要だと感じている」
 そうベッテルは語った。
「僕はこのスポーツが大好きだ。思い出す限りにおいて、それは僕の人生の中心だった。しかしコース上でのことも重要だけど、コース以外の僕の人生も重要だった」
「レーシングドライバーであるということは、僕の唯一のアイデンティティではなかった。僕は、アイデンティティをとても大事にしている。僕たちが何をするかではなく、僕らが誰であり、他人とどう接するかというようなことをね」
「僕はセバスチャンだ。3人の子供の父親であり、素晴らしい女性の夫でもある。僕は好奇心が強く、情熱的だったり、熟練した人たちにすぐに魅了されてしまう。僕は完璧性に魅了されているけど、寛容だ。そして僕らがどんな見た目でも、どんな来歴があって、誰を愛していようとも、僕ら全員が平等に生ていく権利を有しているとも感じている」
「僕はアウトドアが大好きだ。自然とその驚異を愛しているし、負けん気が強くせっかちだ。鬱陶しい存在になることもあるかもしれない。みんなを笑わせるのが大好きだし、チョコレートと焼きたてのパンの匂いが好きだ。僕が好きな色は青だ。僕は変化と進歩を信じていて、それが少しの違いを生むと信じている。楽観主義者で、誰もが良い人だと信じている」
 
「レースの次に、僕は家族を作り上げた。そして僕は彼らと一緒にいるのが大好きだ。F1以外への興味も膨らませてきた。レースとF1への情熱は、家族と離れて過ごすことが多く、大きなエネルギーを必要とする」
「僕がこれまでにかけてきた情熱や戦ってきた形、そして正しいと思うことにコミットすることは、もはや偉大な父や夫になりたいという僕の願望とは並んでいない。マシンやチームと一体となって完璧さを追求するために必要なエネルギーは、集中力とコミットメントを必要とする。でも僕の目標は、レースに勝ってチャンピオンシップを目指して戦うことから、子供たちが成長するのを見て、僕の価値観を伝え、子供たちが躓いた時に助け、必要な時に子供たちの話を聞き、彼らにさよならを言う必要がなく、最も重要なことから学ぶということになった。それが僕を刺激してくれるんだ」
「子供たちは僕らの未来だ。さらに人生や自分自身について探求し、学ぶことがたくさんあると感じている。未来について言えば、僕らは非常に重要な時代に生きていると感じている。今後数年をどう形作るかが、将来の僕らの生活を決めることになるだろう」
「僕の情熱には、嫌なことから学んだ、特定の側面がある。それは将来的に解決されるかもしれないけど、その変化を適用するという意志ははるかに強くなり、今行動に移さなければいけないと感じている。話をするだけでは十分じゃないし、待つ余裕なんてない。代替の手段なんてないんだ。”レース”は進んでいる」
「僕の最高のレースは、今後やってくるだろう。僕は前進するし、そうできることを信じている。時間は一方通行だし、時代と同じように進んでいかなければいけない。振り返ると、遅くなるだけだ」
「未知のコースを走るのを楽しみにしているし、新たなチャレンジも見つけるだろう。コースに残した足跡は、ある時がやってくるまで残り、いつか雨がそれを洗い流すだろう。そして、新しい記録で塗り替えられるはずだ。明日は、今日を形作る人々のものだ。次のコーナーは、新しい世代が担っている」
「まだ勝利を目指せるレースはあると思う。さようなら、そしてみんなとコースを共に走ることができてありがたかった。僕はレースの全てのことが大好きだった」
 
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