ハードタイヤでスタートする予定だったレッドブル、戦略変更で勝利を手に「タイヤを温めるのが難しかったから当然」

 

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1ハンガリーGPの決勝レースに向け、ハードタイヤでスタートする戦略を選択する予定だったという。しかしながらレコノサンスラップで、タイヤを作動温度領域まで温めるのに苦労したため、戦略を大きく変更したという。
 フェルスタッペンはハンガリーGPの予選Q3でパワーユニットのトラブルに見舞われ、決勝を10番グリッドからスタートすることを余儀なくされた。しかしソフトタイヤでスタートし、ミディアム-ミディアムと繋ぐ戦略を成功させて優勝。これで今季8勝目となった。一方でフェルスタッペンのライバルであるフェラーリのシャルル・ルクレールは、ハードタイヤを使う戦略が大失敗。表彰台すら逃す結果となってしまった。これでフェルスタッペンは、チャンピオンシップにおけるリードも拡大させることになった。
 しかし当初レッドブルは、スタート時にハードタイヤを履く戦略を立案していたようだ。シミュレーションでは、ハードタイヤで第1スティントを長く走ることが、最良の結果をもたらす選択肢だと算出されたのだという。
 ただ、グリッドに向かう際のレコノサンスラップで、タイヤを温めるのに苦労したため戦略を変更。ソフトタイヤでスタートすることにしたようだ。
「グリッドまで周回した時、僕らの戦略はウインドウから外れていたことが分かった」
 フェルスタッペンはそう説明した。
「だから僕らはそれを変更し、新しい戦略を作らなければいけなかった。でもそれは、チームにとってはそれほど難しいことではなかったと思う。彼らはとても柔軟で、自分達が何をするべきかを知っているんだ」
 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、グリッドに着く前に周回を重ねたドライバーたちがどれほど苦労しているのかを理解していたため、当初の計画をそのまま履行していたら「馬鹿げた」判断だっただろうと語った。
「統計から考えて、我々はハードタイヤを履いてレースをスタートするつもりだった。それが、我々にとって最高のレースになるように見えたんだ」
 ホーナー代表はそう語った。
「しかしドライバーたちは、グリッドに向かう周回でソフトタイヤの温度を上げることにも苦労していた。ハードタイヤでレースをスタートするのは、馬鹿げた選択のように感じた。特に今回の悪天候の中ではね」
「グリッド上で、両方のドライバーのタイヤをソフトに交換し、2ストップ作戦を採ることに決めた。そしてそれを美しく機能させることができた」
 フェルスタッペンは、タイヤを温めるのがどれほど難しかったのかを考えれば、ハードタイヤを履く戦略を諦めるのは簡単なことだったと語った。
「僕はソフトタイヤでグリッドに到着した。しかしその時点でもグリップの面で苦労していたから、『ハードタイヤでスタートするなんてありえない』と思っていたんだ」
 そうフェルスタッペンは説明した。
「今回のことは、チームの功績と言えるだろうね。もちろん、僕らはハードタイヤを使う戦略を計画していた。しかし、それをソフトタイヤに切り替えたんだからね」
「ハードタイヤを使うのは、本当に難しかった。だから戦略を変更することができて良かった。シャルルたちがすごく滑っているのも目にしたしね」
 
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