ハンガリーGPでのトラックリミット判定に腹を立てたガスリー、F1レースディレクターと「将来的な解決策」について議論

 

 アルファタウリのピエール・ガスリーは、スチュワードによる“大いに異論のある”判定を受けて、ハンガリーでF1のレースディレクターたちと厄介なトラックリミットの問題について長い話し合いを持ったと述べている。

 F1第13戦ハンガリーGPにおいて、トラックリミットはふたたびドライバーたちによる多くの議論の中心となった。ガスリーのチームメイトの角田裕毅とミック・シューマッハー(ハース)は、トラックリミット違反により予選Q1でタイムを抹消された。セルジオ・ペレスは(レッドブル)予選Q2の最速タイムを一度は抹消されたが、その後スチュワードが精査した結果、取り消されたタイムは再び有効になった。

 ガスリーの場合もQ1でターン5での違反が問題となり、タイムを抹消されQ2に進出できなかった。この措置によりガスリーは予選19番手となり、彼は激しい怒りを見せた。

 後方からのスタートとなったことから、アルファタウリは戦略的にパワーユニットを交換することを選び、そのためガスリーはピットレーンからのスタートとなった。それでもガスリーは12位でチェッカーフラッグを受けたので、彼はもっと前のグリッドからスタートしたら何位になれていたのかと考え込んだ。

「まだかなり怒りを感じている」とガスリーはQ1のトラックリミットのペナルティについてコメントした。

「僕が見たEメールには、僕がオントラックだったかオフトラックだったかについて大いに議論の余地がある」

「裕毅やチェコ(セルジオ・ペレスの愛称)にも同じことが起きた。オンボード映像を見ると、明らかに彼らはコース上にいた。でもそれで終わりだった」

「グリッド後方のポジションからスタートして、さらにパッケージについて理解しようとしたのはよかったと思う。その時点で、自分たちの本来のパフォーマンスを発揮できないことは分かっていた。それでも素晴らしいとは言えないが、少なくともパフォーマンスにはいくつかいい兆しがある」

ピエール・ガスリー(アルファタウリ)
2022年F1第13戦ハンガリーGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

 日曜日の朝、予選で物議を醸したスチュワードの判定にまだ腹を立てていたガスリーは、F1の共同レースディレクターを務めるニールス・ヴィティヒとエドゥアルド・フレイタスと、トラックリミットとその取り締まりについて40分間の生産的な話し合いを行った。

「(日曜日の)朝に、ニールスとエドゥアルドと40分を過ごし、話し合いをして誰もが満足する方法を見つけようとした」とガスリーは語った。

「今の時点で彼らは膨大な量の仕事を抱えている。彼らの状況は楽ではない。このターン5では、彼らが可能な限り最も公平な方法で取り締まるための適切なツールを持っていなかったのは明らかだ」

「将来的な解決策について話をした。まずはより一貫性のある取り締まり方法を採用し、確実に正しい方向へ向かうことについてだ」

「彼らはとても前向きだった。フィードバックを期待していたのだと思う。他のドライバー全員にも知らせて、今後数週間で方法を見つけ出し、彼らにより優れた解決策を提供できるかどうか考えるつもりだ」

 ガスリーは、彼の違反はCCTVの映像に基づいて判断されたもので、コース上の彼の位置をダブルチェックする他の情報源がなかったことを指摘した。

「僕が思うに、最も公平な方法で取り締まりをする適切なツールがないのなら、取り締まるべきではない。そのことを話し合った」

「来年に向けて彼らはすでに別の選択肢を検討していることは知っている。でも残念ながら僕は今シーズンこの出来事の代償を払うひとりになってしまった」

ピエール・ガスリー(アルファタウリ)
2022年F1第13戦ハンガリーGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ)

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