ベッテル父、“後方での戦い”が息子のF1引退を後押ししたと明かす「最後尾を走ることは彼にとって非常に苦痛だった」
セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)の父であるノルベルト・ベッテルは、セバスチャンがグリッド最後尾で戦ったことが、F1引退の考えを「加速させた」と述べている。
2020年限りでフェラーリを離れたベッテルは、2021年にアストンマーティンに移籍した。F1で先頭集団に入るというチームの挑戦に心を動かされてのことだった。4度の世界チャンピオンであるベッテルは、アストンマーティンに彼の才能と経験を持ち込み、新チームが時間をかけて序列を上がっていく手助けをすることを望んでいた。ベッテルはアストンマーティンでの最初のシーズンに7回入賞し、アゼルバイジャンGPではレッドブルのセルジオ・ペレスに続く2位のベストリザルトを記録した。
しかしF1の新レギュレーションの導入は、アストンマーティンには有利に働かなかった。アストンマーティンの新世代マシンAMR22は、しばしばベッテルとチームメイトのランス・ストロールを中団グループの下位に足止めしている。チームは現時点でコンストラクターズランキングで9位と昨年よりも順位を下げている。
ノルベルト・ベッテルは、最近彼の息子がどん底で苦しみ、その重荷によって今年の終わりでF1を去ることを選んだと明かした。
「残念なことだが私は彼を理解している」とノルベルトは息子の引退計画について『RTL』に語った。
「私の息子には素晴らしいキャリアがあったが、最悪だったのは(今年の)オーストリアだ。グリッドの最後尾を走行することは彼にとって非常に苦痛だった。それが彼のあのような考えを加速させた」
ベッテルは11月の最終戦アブダビGPでF1における16年間の輝かしいキャリアを終えるが、アストンマーティンF1のチームオーナーであるローレンス・ストロールは、ベッテルを「素晴らしい形で見送る」と決めている。
53回のグランプリ優勝経験者の父親として、ノルベルトは家族にとって思い入れのある場所で、息子のレースを最後にもう1度見たいと強く望んでいる。
「絶対にあとひとつレースを見たい。私ならモンツァを選ぶだろう。そこは彼がトロロッソでF1初優勝を飾った場所だからだ。4度の世界チャンピオンに輝いた彼の素晴らしいキャリアが始まった、最初の勝利の場所なのだ」
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