自身のF1キャリアについてベッテルに相談を持ちかけたガスリー「あれほど助けてくれると思っていなかった」と振り返る
ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は、今シーズン限りでF1を引退するセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)にかつて自身のキャリアに関する相談をしたことを振り返り、「あれほど助けてくれるとは思っていなかった」とベッテルが丁寧に対応してくれたことを明かした。
ガスリーは2016年にGP2タイトルを獲得したが、2017年にF1に昇格するする道がないことが分かった。そこで彼は東へ向かい、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦することを選んだ。しかしサマーブレイクのすぐ後、ガスリーはレッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコから電話を受けた。ダニール・クビアトに代わってトロロッソからマレーシアGPに出場することを打診されたのだ。
「GP2のタイトルを獲った2016年に、まっすぐF1に昇格するチャンスがなかったのを覚えている」とガスリーはアルファタウリの毎月配信のポッドキャスト『Tauri Talk』に語った。
「僕は『よし、F1までのステップはすべて終わらせたぞ』という気持ちだったので、かなりつらい時期だった」
「僕がレッドブルに加入したのは、彼(ベッテル)がレッドブルで最後の年を迎えていた時だったと思う。ファクトリーに行くことが増え、彼に近づいてチームとどのように仕事をしているのか見るチャンスがあった」
「その年の冬か、シーズンの終わり頃に彼に電話をして、僕の置かれていた状況について本当に率直に彼の意見を聞いた。キャリアのためにどう対処するべきなのか、どういうステップを踏むべきなのかということをね。チャンピオンとしての、そして元レッドブルのドライバーとしての彼の意見を聞きたかった」
「彼は1時間か1時間半はつきあってくれて、彼の考えと、どれだけ僕が集中すべきかということを話してくれた。彼の経験などから、レッドブルやヘルムートとどう進むべきかということをだ」
「それは本当にありがたかった。あんなに彼が助けてくれるとは思っていなかったんだ」
ガスリーは2018年にトロロッソのレギュラードライバーになり、2019年にはダニエル・リカルドの突然の離脱を受けてレッドブルに昇格した。しかしながらマルコはガスリーの成績があまりに不安定だとみなしたため、ガスリーはトロロッソに戻された。そして角田裕毅とともに現在に至っている。だがガスリーは、初めの頃のベッテルとの会話と、それが彼にとってどういう意味を持っているかということを忘れていない。
「僕はいつもセブ(セバスチャン・ベッテルの愛称)を応援してきたし、F1ドライバーとしてだけでなく人間として心から尊敬している。彼は間違いなく本当に偉大な人物だと思う」
「彼の集中力と仕事への意欲は、驚異的だ。彼は4度の世界チャンピオンで、F1で最も成功したドライバーのひとりだから、尊敬せずにいられない。驚異的なドライバー、驚異的な人物であり、とても意欲的だ」
同じポッドキャストに出演した角田は、ベッテルとのつきあいは浅いが、ガスリーのベッテルに対する高い評価に同意している。
「今年のドライバーズパレードの前に僕がひとりで座っていたら、彼が隣に来てくれて少し話をしました。彼は本当に親切です」と角田は語った。
角田は、ベッテルがF1ドライバーズブリーフィングで意見を述べる姿に特に感銘を受けたという。
「毎回、彼はあらゆる状況をよくしようと努力を惜しみません。僕たちF1ドライバーのほとんどが口に出しづらいようなことでさえもです」
「でもセブはいいことを考え出します。おそらく何かを犠牲にするのでしょう。彼はいつも率直に話をしますし、僕は彼の性格がとても好きです。セブは間違いなくF1で本当に重要な人です」
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