角田裕毅、アルファタウリとの契約延長は”背景で起きていること”次第と示唆「今は自分のことに集中するだけ」

 

 アルファタウリの角田裕毅は、2023年もチームに残留できない理由はないと考えているが、最終的にどうなるかは「背景で起きていること」にかかっていると語った。
 2023年シーズンに向けた”F1ドライバー移籍市場”は、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)が今季限りで引退することを発表した後、サマーブレイク中に激しく動いた。ベッテルが抜けたアストンマーチンには、現アルピーヌのフェルナンド・アロンソが入ることが発表され、ダニエル・リカルドが今季限りでマクラーレンを離脱することが決まった。また、アレクサンダー・アルボンがウイリアムズとの契約を延長している。さらにアルピーヌはオスカー・ピアストリをレギュラードライバーとして起用することを発表したが、ピアストリ自身がこれを否定したことで論争が巻き起こっている。
 角田とアルファタウリの契約は今季限り。チーム代表のフランツ・トストは先日、角田には来季もドライブを続ける「良いチャンス」があると語っていたが、まだ契約延長には至っていない。
 これについて角田は、アルファタウリとの契約を延長できるかどうかは、舞台裏で起きていることにかかっていると示唆した。
 ベルギーGPの木曜日、角田は来季の契約について尋ねられると、motorsport.comに次のように語った。
「僕らは共に、来季も仕事を続けたいと思っています。でもそれは、バックグラウンドで起きていること次第です」
 そう角田は語った。
「最終的にどうなるかはまだ分からないです。僕としては、アルファタウリに残りたいと思っています。僕としては、残れない理由はあまりないと思っています」
 角田は2021年にアルファタウリからF1デビュー。その1年目は、開幕戦での入賞や最終戦での4位など目立つ成績も残したが、その反面クラッシュなども多かった。しかしながら、契約が延長されることになった。
 今シーズンの角田は、ここまで入賞は3レースにとどまり、ランキング16番手。しかしピエール・ガスリーも入賞3回(ランキング13番手)に留まっており、相対的にはパフォーマンスは向上したように見える。実際、マシンの信頼性の問題や不運な出来事がなければ、角田の方がガスリーよりも多くのポイントを獲得できていた可能性がある。
 角田はキャリアの初期からホンダのサポートを受けており、F1デビューする際にもホンダが大きな役割を果たしたのは事実である。そのホンダは2021年限りでF1活動を終了させたが、現在もHRC(ホンダ・レーシング)として、レッドブルとアルファタウリへの技術サポートを継続している。
 契約がまだ延長されないのは、商業的な側面やホンダとの関係に問題があったからなのかと尋ねられた角田は「それについては何も言えません」と語った。
「来季の契約に向けて、どんなことが引き金になるのかは分かっています。でも、現時点では多くのことを話すことはできません」
「僕に今できることは、自分のことに集中し、結果を出すことです。それが僕にできることです」
 角田は、できるだけ早く来季の契約が決まって欲しいと改めて語った。
「もちろん、できるだけ早くその答えを手にしたいと思っています」
 そう角田は語った。
「正直に言うと、今は完全に快適な日々を送っているわけではありません。ちょっとしたプレッシャーのようなモノを感じています」
「その情報を出来るだけ早く入手することができれば、もっと自信を感じることができると思いますし、自分のことに完全に集中することができると思います」
 
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