【角田裕毅F1第14戦密着】バランスが安定せず。特性の合わないオランダでは苦戦を覚悟「現実的にはQ2進出が目標」
F1フランスGPから投入したアップデートによって、アルファタウリのAT03はそれまで苦手だった高速コーナーでのパフォーマンスが改善された。高速サーキットのひとつであるスパ・フランコルシャン・サーキットでのアルファタウリの2台の走りを見る限り、その効果は当たっているようだ。
角田裕毅(アルファタウリ)もベルギーGPの走り自体には満足している。
「ピットストップロスでポイントは獲得できませんでしたが、レースウィークを通じてペースはすごいよかったと思っています」
しかし、角田は「(オランダGPが行われる)ザントフォールト・サーキットでは厳しい戦いになると思っています」と覚悟を決めている。それはAT03の特性が、ザントフォールト・サーキットにはあまり合っていないからだ。
「このクルマはダウンフォースを必要とするサーキットよりもストレートスピードが生きるサーキットで強くなったという感じです。その典型的なサーキットがスパで、アップデートする前でしたが、アゼルバイジャンも強かったのはそれが理由だと思います。逆にダウンフォースを必要とするサーキットでは厳しいと感じていて、ハンガリーがその典型です。だから、このザントフォールトも厳しい戦いになると思っています」
その悪い予感は、外れることはなかった。金曜日の最初のセッションで角田は17番手にとどまった。それはチームメイトのピエール・ガスリーも14番手にとどまっていたことでもわかる。
「走り始めからマシンのフィーリングはあまりよくなかった。それでフリー走行2回目に向けていろいろと変更したため、時間をロスしてしまった」
そのフリー走行2回目で角田は11番手のタイムをマークしたが、ロングランではクルマのバランスに苦しみ続けた。
「全体的に今日はあまりフィーリングがよくありませんでした」
そう語る角田は、フリー走行2回目の終盤に、10コーナーの出口でコースアウトしてセッションを終えた。
「あれは後方から突風にあおられてダウンフォースを失ったからですが、それ以外にもバランスが安定せずに苦しみました。今回は現実的にはQ2進出が目標」と言う角田。ただし、「もちろんチャンスがあれば、Q3を目指します。走行データは得られたので、これから分析してクルマを改善したいと思います」と、2日目に向けて巻き返しを誓っていた。
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