F1タイトル連覇に近づくフェルスタッペン、計算上の話はばかばかしいと一蹴「多くのレースで勝つことを目指す」

 

 レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、今週末のF1第17戦シンガポールGPで、2度目のF1ワールドチャンピオンに輝く可能性がある。しかしフェルスタッペンは、そうした考えは頭から締め出しているという。ドライバーズランキングで圧倒的首位に立っていても、「気は抜けない」からだ。

 直近の5レースすべてで優勝し、勝利記録を重ねるフェルスタッペンは、ランキング2位のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に116ポイントもの大差をつけている。今シーズンの残りは6戦なので、フェルスタッペンがシンガポールGPでライバルのルクレールに勝って22点差をつければ、2年連続となるF1タイトル獲得を祝うことができる。

 しかしこのシナリオは、フェルスタッペンにとっては現実味が薄いようだ。

「まだまだ気は抜けない」とフェルスタッペンは語った。

「僕たちが目指すのは、さらに多くのレースで勝つことだ。残りのレースも優勝を目指す方針で臨む。安定したパフォーマンスを発揮し、リタイアしないようにしながらね」

「シーズンのはじめはちょっとした問題があった。だけど、僕たちがどれだけ実力のあるチームなのか、あくまでも追求するつもりだ」

2022年F1第14戦ベルギーGP
2022年F1第14戦ベルギーGP フェルスタッペンが優勝、ペレスが2位に入賞し、今季4度目の1-2フィニッシュ達成したレッドブル

 数字の上で言うならば、たとえ残りの全レースでルクレールよりも低い順位でフィニッシュしたとしても、フェルスタッペンのタイトル獲得は動かないだろう。しかし数字であれこれ論じるのは、フェルスタッペンに言わせれば、「ばかばかしい」ということになる。

「計算では語れない。レースに出なくなれば、いくらでもそういう話ができるけどね」とフェルスタッペンは語った。

「これは前にも言ったし、チームのみんなもそう考えていると思う。僕たちはもっと多くのレースで勝ちたい。『2位か3位でいいや』なんて、そんな言い方はできない。僕らの仕事の仕方はそうじゃない。いつでもベストを追求するし、みんなが優勝したいと思っている」

「安全策をとって他のチームに勝ちを譲ろう、とは考えたくない。もちろん、まずは問題なく完走してこそだというのは分かっている」

「安全に行こうなんて考えはじめたら、逆にミスが起きるんじゃないかな」

「今の段階でそんな皮算用をし始めるのは、ばかばかしいとすら思える。まだまだあらゆるリスクが残っている。とにかく集中を切らしてはならない」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2022年F1第15戦オランダGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

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