レッドブルRB18の速さの秘密に迫る……2022年シーズンを席巻中のマシンのどこが優れているのか?|F1メカ解説

 

 今シーズン、圧倒的な強さを発揮しているレッドブルRB18。第16戦イタリアGPを終えたところでマックス・フェルスタッペンが11勝、チームメイトのセルジオ・ペレスも1勝を挙げ、合計12勝……ライバルを圧倒している。
 しかし思い返して欲しい。シーズン開幕当初、レッドブルRB18は最速のマシンではなかった。フェラーリF1-75の方が速さの面で勝り、第4戦を終えた段階では2勝対2勝、しかし予選での速さだけで言えば、第8戦アゼルバイジャンGPまでの間にシャルル・ルクレールが6回もポールポジションを獲得し、レッドブルを圧倒していたのだ。つまりレッドブルは、まずフェラーリに追いつくこと……そこからスタートし、そしてシーズン後半には付け入る隙を見せないほどの強さを発揮するようになった。
 レッドブルRB18には、新レギュレーションが導入された2022年のパフォーマンスに非常に有効な”飛び道具”のようなものは存在しない。しかし当初から用意された部分に、不足している箇所を補うような形で開発が施され、それが効果的に機能し合って、見事なまでのパッケージを作り上げたのだ。
 本稿では、レッドブルRB18が持つ興味深い部分をいくつかご紹介する。その中にはRB18独特のモノもあれば、他チームが取り入れているようなものも存在する。
■サスペンション

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