クアルタラロ、タイGPで破滅的苦戦で取材拒否。クラッチローはタイヤ内圧問題を示唆

 

 MotoGP第17戦タイGPでヤマハのファビオ・クアルタラロは17位フィニッシュ。ノーポイントに終わる苦しい結果となったが、その原因としてフロントタイヤの内圧問題が疑われている。
 3年ぶり開催となったタイGPでクアルタラロは初日からまずまずの走りを見せた。予選ではタイトル争いのライバルであるフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)に次ぐ4番手を確保しており、前回大会の2019年には2位を獲得していることからも、激しい戦いが予想された。
 決勝レースはこのレースウィークで初めて雨に降られ、ウエットコンディションでスタート。クアルタラロはターン4ではらんでしまい順位を下げると、一向に追い上げることができず、ポイント圏外の走行に終始し、17位でのフィニッシュとなった。
 レース後、クアルタラロはピットに戻ると即座に裏側へ引っ込んでしまった。その後、メディア対応もキャンセルとなるなど、大苦戦へのショックが伺えた。
 後にチームが発表したクアルタラロのコメントは以下の通り。苦戦の原因は既にわかっているとしながらも、今後に向けて更に調査し、改善していきたいと語った。
「雨が降ったのは、僕らにとっては最悪のタイミングだった。レースが始まる前までに、ウエットで走る時間はたった数分で、十分な時間は無かった」
「レースの序盤は本当にトリッキーな状況だった。ターン1ではジャック(ミラー/ドゥカティ)にワイドに押されてしまっていたし、そこから更に悪くなってしまった。良いフィーリングを求めていたんだけど、ターン4でもそういった(悪くなる)場面があった。視界も本当に悪かったんだ。タイのファンのみんなには済まないと思っている」
「タイのみんなの前で良いレースを見せたいと思っていた。なぜこんなにも苦戦したのかについてはアイデアがあるけど、将来に向けてより改善していくために調査していくことになる。オーストラリアにはより強くなって戻ってこれるように頑張るよ」
 なおRNFヤマハから参戦しているカル・クラッチローは、クアルタラロの苦戦原因について、フロントタイヤの内圧が上昇してしまったことではないかと示唆している。
「クアルタラロは去年のル・マンで3位になっているし、今年もインドネシアで表彰台に上がっているし、雨でも強いライダーだ」
 クラッチローはそう語る。
「このバイクは正直に言って、ドライではベストじゃないけど、彼はそれを非常に上手く乗っていて、違いを生み出すことができた。そして雨の中で、マシンの悩み事が悪化してしまった。改善しなくちゃいけない」
「(クアルタラロがフロントタイヤに)苦戦しているのは分かったよ。僕も差をつけようとブレーキを頑張ることはできたけど、ブレーキをハードにかけるとフロントタイヤの内圧が上がってしまうんだ。それが不利な状況になる」
「ファビオは僕と同じように曲がって、コーナーに入っていくことができていなかった。そして、コーナーで遅くなると、加速でグリップが足らないんだ」
 
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