F1メカ解説|アストンマーチン、日本GPでもアップデート投入。パフォーマンス向上で打倒アルファロメオなるか?
アストンマーチンは今シーズンここまで、予選では苦しむものの決勝では良好なレースペースを発揮し、ポジションを上げるという展開を繰り返してきた。ただ、チームは定期的にアップデートを投入。これが功を奏したか、ここ2戦で大量ポイントを獲得している。
現時点でアストンマーチンはコンストラクターズランキング7番手。6番手のアルファロメオはシーズン序盤に安定した成績を残してポイントを積み重ねたが、シーズン後半にはその勢いも衰え、第10戦イギリスGP以降では僅か1ポイントの獲得にとどまっている。その間にアストンマーチンは29ポイントを獲得。アルファロメオとの差を一気に詰め、日本GPを終えた段階では7ポイント差まで接近している。
アストンマーチンがパフォーマンスを上げている理由は、定期的にマシンにアップデートを施しているということだ。日本GPでも、リヤウイングのビームウイングを変更し、鈴鹿サーキットのレイアウトに合わせたバランスを目指してきた。
シンガポールでは比較的大きなアップデートを投入していたことを考えれば、鈴鹿向けのアップデートは軽微なモノと言えるかもしれない。しかしそれでも、必要不可欠なモノであったはずだ。
鈴鹿では新パーツの効果もあって、セバスチャン・ベッテルがQ3に進出。ベッテルがQ3に進むのは、実にアゼルバイジャンGP以来のことだ。またスタート直後のコースオフで最後尾まで転落するも、持ち前のレースペースや好戦略も活かし、最終的にはアルピーヌのフェルナンド・アロンソを抑え切り5位入賞を果たすという、大逆転劇を演じた。ちなみにスタート直後のコースオフも、アロンソとの接触が原因であった。
メインの画像でもわかるように、アストンマーチンのビームウイングは、翼端板の下半分、しかもその内側と一体整形になっている。つまりビームウイングのみを取り替えることができるようになっており、様々なリヤウイングを組み合わせることも可能だ。
この方式は、重量の面ではデメリットにもなる。しかし、ビームウイングを変更するために、リヤウイング全体のアッセンブリーを作り直したり、輸送したりする必要がないことを考えると、支出を低く抑えることができる。また前述の通り、複数仕様の組み合わせを試すことができるという点では、用途が広いと言うこともできるだろう。
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