マーク・ウエーバー、ハースF1のヒュルケンベルグ起用に驚き「下位カテゴリーの人材不足が悪い形で現れているのかも」
元F1ドライバーのマーク・ウエーバーは、2023年にハースF1チームのドライバーとしてニコ・ヒュルケンベルグがグリッドに復帰することになったのは、F1の下位カテゴリーの人材不足が浮き彫りになった結果でしかないと考えている。
ヒュルケンベルグは2022年シーズンの最初の2レースでアストンマーティンのセバスチャン・ベッテルの代役を務めたが、2023年シーズンはハースF1チームのドライバーとしてフル参戦する。F1フル参戦は2019年シーズンにルノーのドライバーとしてレースをして以来のことだ。
![ニコ・ヒュルケンベルグ(アストンマーティン)](https://cdn-image.as-web.jp/2022/03/21210506/asimg_XPB_1133073_1200px_55623869f25794b-660x440.jpg)
2年前、ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは、ミック・シューマッハーとニキータ・マゼピンというふたりのルーキーにマシンを託すことを選択した。しかしどちらのドライバーもチームにポイントをもたらすことはできなかった。マゼピンは2022年シーズン開幕直前にケビン・マグヌッセンと交代することになり、マグヌッセンは2022年シーズンを通じて、シューマッハーのほぼ2倍のポイントを獲得した。
マグヌッセンが優れた働きをする一方、シューマッハーがクラッシュを繰り返してチームに大きな負担をかけたこともあり、最終的にハースはシューマッハーをチームのドライバーから外し、35歳のヒュルケンベルグにそのポジションを与えざるを得なかった。
この決定はウエーバーを驚かせた。
「正直なところ、少し驚いている」と『Channel 4』からヒュルケンベルグのハース移籍について意見を求められたウエーバーは答えた。
「今の(F1の)下位カテゴリーには人材が不足している。それが悪い形で現れてきているのかもしれない。下位カテゴリーから昇格してミックの代わりに走れるような、頼りになるドライバーが少ないのだと思う」
「我々はギュンター(・シュタイナー)がルーキーに失望したことを知っている。そこで正反対の選択肢として、ベテランに声を掛けたのだ」
「ニコはあのマシンをクラッシュさせるわけにいかない。来季は完璧なレースをするはずだ」とウエーバーは冗談めかして語った。
「今この瞬間も、彼は減量に励んでいる。ランニングマシンに乗って体重を落としているんだ。そんな彼を応援しているよ」
![ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)](https://cdn-image.as-web.jp/2022/11/29162703/asimg_1019441282-SUT-20221122-F122T03_091615DSC_0111-1_886385b4466a7e0-660x440.jpg)
23歳のシューマッハーの方は、努力を重ねて近い将来またグリッドに戻る決意を固めている。そのためには、メルセデスのリザーブドライバーになるのが最良の選択肢かもしれない。シューマッハーとメルセデスの間でまだ本格的な話し合いは行われていないが、メルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフは、チームにシューマッハーを迎えることに問題はないと明言している。
ウエーバーの考えでは、メルセデスとシューマッハーの組合せはチームにとってもドライバーにとっても「魅力的なストーリー」となる。
「彼の父親は2010年、メルセデスが再び力強い上昇を見せはじめた当時のドライバーだった。そこから、ルイス・ハミルトンの圧倒的な強さへと繋がっていった。そうした経緯から、魅力的なストーリーとなるはずだ」
「ドイツ同士の結びつき、そしてトップチームの一員になれる(可能性がある)となれば、予想だにしない事態が起きることに備えて、その場にいることが大事だ」
![ミック・シューマッハー(ハース)](https://cdn-image.as-web.jp/2022/11/21232004/asimg_1019432803-LAT-20221118-GP2222_094820_ONZ8698-147_99637b8914743a8-660x440.jpeg)
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