アンドレッティとの提携を喜ぶキャデラック陣営。F1参入を実現させるには「まだ長い道のりがある」と慎重な姿勢

 

 キャデラックのグローバル・バイス・プレジデントを務めるローリー・ハーベイは、同社がアンドレッティ・グローバルとの提携に非常に興奮していると述べているが、F1参入のためのプロセスにはまだ「長い道のり」があると主張している。

 先週、アンドレッティとゼネラルモーターズは、キャデラックブランドとともにアメリカで最も有名なレーシングファミリーをF1に戻すことが期待されるパートナーシップを発表した。アンドレッティ-キャデラックは、予想されるFIAの“関心表明プロセス”(参入プロセス)の一環として、立候補申請を提出することになる。これによりFIAは新F1チーム候補の関心と信頼性の評価を行う。

 既存チームの分配金の資金を希薄化するとして、F1はチーム数の拡大に公然と反対するなど、気のない反応を示しているが、FIAはアンドレッティ-キャデラックの新たな提案に敬意を表した。しかしハーベイは、F1関係者はともかく、FIAから承認を得ることは長いプロセスになる可能性があり、成功できない場合もあると警告している。

「アンドレッティ、ゼネラルモーターズおよびキャデラックのパートナーシップに関しては、我々は非常にいい提案を持っている」とハーベイは語った。

「この提案が要件を満たし、我々に成功する能力を与えてくれるものだと思っていなければ、参加表明書を提出する意向を発表しようとはしなかっただろう」

「その観点から見れば、このプロセスにはまだ長い道のりがある」

 FIAは、新チームによるF1エントリー申請の承認もしくは却下の決定の指針となる、関心表明のプロセスの具体的な詳細をまだ発表していない。

「関心表明とその詳細はまだ正確には知らされていないので、まず最初のステップとしてそれに取り組んでいく」とハーベイは述べた。

「我々は関心表明書を提出し、その後どのようなプロセスが行われるかを確認する必要がある。私はこれまで書かれてきた記事の一部について推測はしたくない」

「社内では、我々は大変興奮している。アンドレッティが組織として非常に興奮していることはわかっているし、関心表明書に関しては最善を尽くすつもりだ。我々がF1にもたらすことができるものを示すことができるだろう」

「先週我々が話し合ったパートナーシップは、我々にパフォーマンスを発揮する能力を与えるものだ。我々は、競争力を確保するパッケージをまとめ上げるための、組織全体にわたるスキルセットの組み合わせを有していると信じている」

アンドレッティ・キャデラックがF1参戦の意向を表明
アンドレッティ・キャデラックがF1参戦の意向を表明

 先週、アンドレッティ-キャデラックのF1エントリーへのスケジュールについて質問されたマイケル・アンドレッティは、予想通り明言を避けた。

「軌道に乗るためにすべてのことについてつじつまが合うようになれば、すぐにもそうなるだろう」とアンドレッティは語った。

 しかしアンドレッティのチームがグリッドに加わった場合、5年以内に世界タイトルを争えるだろうと彼は予測している。

「我々は真剣に参入していく」とアンドレッティは『Forbes』に語った。「そこに至るまでには長い時間がかかるだろうが、最終的に我々はF1のトップチームのひとつになりたいと考えている」

「我々の最終目標は、5、6年後に世界タイトルを賭けて戦うことだ。我々は『ただF1にいるだけ』のためにやっているのではない。誰がそんなことを気にかけるだろう? 我々は世界最高のドライバー相手に競い、レースをしたいのだ」

「我々はそのことを過小評価していない。それは長い構築プロセスになるだろうが、我々には最終的にそこに到達するための素晴らしい計画がある」

2022年F1第5戦マイアミGP マイケル・アンドレッティとFIA会長モハメド・ビン・スライエム
2022年F1第5戦マイアミGP マイケル・アンドレッティとFIA会長モハメド・ビン・スライエム

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