不振のメルセデスF1がファンにメッセージ「今は困難な問題に取り組み、それらを克服する時間だ」
メルセデスはF1ファンコミュニティに向けた公開書簡のなかで、現在の苦境について、パニックになったり反射的な対応をすることはなく、冷静でありながら問題に対して緊急のアプローチをとっていると述べている。
先週末の開幕戦バーレーンGPでルイス・ハミルトンが5位、ジョージ・ラッセルが7位でフィニッシュしていることから、メルセデスにしては精彩を欠いた結果ではあるが、ポイントは獲得できた。しかしながら、予選と、特にレースにおけるメルセデスとライバルのレッドブルの圧倒的な差は、フェラーリやアストンマーティンと比べてパフォーマンスが低いことも相まって、W14の抜本的な改革を行わない限り、メルセデスには今シーズンに競争力を持つチャンスがないことを物語っている。
メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフは、先週末バーレーンで、マシンの根本的なコンセプトに欠陥があることをとうとう認めた。一方ハミルトンはクルーに対し、2023年にゼロサイドポッドのデザインを残すことについてチームに警告していたことを思い出させた。メルセデスは問題に正面から取り組むなかで、土曜日にファンに向けた公開書簡を発表し、そのなかでチームの苦境を認め、復活のための計画に全力を注ぐことを保証したうえで、事態を好転させることは「一瞬でできることではない」と述べた。
「バーレーンは手痛いものだった。世界タイトルに向けて戦うと決意して毎シーズンに臨む、我々の誰もが痛手を負った。膨大な努力を注いだマシンは我々の期待に届かず、チーム全体も痛手を負った。そしてあなたがたファンも傷ついたことを我々は知っている。あなたたちの情熱とサポートは、我々が前進するにあたって大変重要であり、我々は同じ痛みを感じていることを知っている」
「現在我々が直面している状況は、我々の誰ひとりとして望んでいたものではないが、このようになっている。これが現実だ。そしてシンプルな疑問がある。この状況に対して我々は何ができるか? 何をしていくか?」
「まず、我々はパニックに陥ったり反射的な対応はしない。F1のようなまぶしいスポットライトの下で、人々はすぐに批判をしたり、スケーブゴートを探したりする。だが、あなたがたは我々のことをよく知っている」
「チーム内部では、失敗する勇気、責任を負える性質、失敗をチャンスだと捉える強さについて話し合っている。我々は自分たちがどこにいるのかということについて、オープンであり非常に正直でいる」
「そして、我々は緊急にかつ冷静にリカバリープランの構築に取り組んでおり、勝利を飾るために短期的、中期的、長期的に何が必要なのかということに焦点を当てている。我々はすでにこれからの数レースに向け開発を進めており、さらに多くのことが行われるだろう。だがこれは一瞬で終わる仕事ではない。F1には特効薬はない」
「そして、我々は胸を張ってこの旅路をともに一歩一歩進んでいく。我々はメルセデスだ。自分たちが目指している基準はわかっている。我々が登らなければならない山を目にしてひるんでいる者は誰もいない。簡単ではないだろう。だが、簡単なことに価値はあるだろうか?」
「こうした時間は人格が形成される時であり、チームが個々の部品を合わせたよりも大きなものになり、困難な問題に取り組んでそれらを克服する時だ」
「我々は良い時も悪い時もともにある。トト、ルイス、ジョージから、ブラックリーとブリックスワースのスタッフひとりひとりにいたるまでだ。そして我々は挑戦を非常に好んでいるのだ」
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