かつてウイリアムズのスポンサーを務めたサウジアラビアの航空会社『サウディア』がアストンマーティンF1のパートナーに
アストンマーティンは、サウジアラビアの国営航空会社『サウディア』がチームの公式グローバルエアラインパートナーとなったことを発表した。
サウディアは、ウイリアムズのスポンサーを務めた歴史を持つ。フランク・ウイリアムズが1970年代後半にF1における運命を好転させるチャンスを掴んだのは、1977年末にサウディアと契約を結んだ時だった。ウイリアムズの共同創設者であるパトリック・ヘッドにとっても、これは将来が変わる瞬間だった。サウディアとの提携により、ウイリアムズとサウジアラビアとの関係は雪だるま式に拡大したのだ。
中東への旅を振り返ったフランク・ウイリアムズは、かつて次のように語っていた。
「非常に目新しいことだったが、とてもエキサイティングでもあった」
「サウジアラビアは巨額の資金を得ていた。なぜなら原油価格を上げていたからで、独立した富を築いていた。マイナス面は、彼らがF1を知らなかったことで、彼らに理解してもらうのにかなりの時間を要した」
「しかし若い王子たちはとても熱心に引き継いでくれた。同時に私はサウディアとともにかなりの成功を収めた。サウディアのロゴをマシンにつけているということは、権威と適切性の印があるということだ」
ウイリアムズは他のサウジアラビアや中東の企業を引き入れた。そのなかには『Albilad』や、その後マクラーレンの株主となったマンスール・オジェが所有していた『TAG』などがある。その結果、資金力に恵まれたウイリアムズは、グランプリレースにおいてフェラーリとマクラーレンに次いで3番目に成功したチームになった。
サウディアとアストンマーティンの新たなパートナーシップは、現在のサウジアラムコとのスポンサー契約を通して拡大したサウジラビアとの商業関係の一部をなしている。
「サウディアを迎え入れることを喜ばしく思っている」とアストンマーティンのコマーシャル兼マーケティング担当マネージングディレクターのジェフ・スラックは語った。
「また、我々の新たなパートナーシップの発表を、今週末にジェッダで開催されるF1世界選手権サウジアラビアGPを前に行うことは大変にうれしいことだ」
「航空業界とF1の世界には、戦略的な提携関係があることは明らかだ。我々はともにこの関係を模索し、移動に関わる世界的な資源消費の効率的管理を検討していくだろう」
「サウディアとの提携は、かつてないグローバルな規模でF1が企業にもたらす機会を浮き彫りにするだけではない。アストンマーティンの名が持つ強さと魅力を、ユニークで協力的なパートナーシップを求める、志を同じくするブランドに対し強調するものだ」
サウディアグループのチーフマーケティングオフィサーのハレド・タッシュは、「我々は、人々を結びつけ、境界のない世界を作り出すスポーツの力を信じている」と語った。
「そのため、我々は我々のビジョンに共感してくれる世界のトップクラスのスポーツチームを厳選している。イノベーションの推進とサステナビリティに重点を置いた取り組みへの情熱から、アストンマーティンというふさわしいパートナーを見つけることができたと確信している」
数十年前はF1において航空会社は稀な存在だったが、近年ではエミレーツ、エティハド、ガルフ、カタールら航空各社がF1との機会獲得に動いている。
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