フェルスタッペン、苦しむペレスと対照的なFP3トップ。角田裕毅は16番手|F1オーストラリアGP

 

 F1第3戦オーストラリアGPのフリー走行3回目は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップとなった。
 オーストラリアGP初日は、赤旗や雨などでまさに消化不良の1日となったため、予選・決勝に向けてマシンの状態を確認する上で、重要な位置づけとなったこのFP3。メルボルン上空は曇り空ながら心配されていた雨もなく、ドライコンディションでセッション開始時刻を迎えた。
 気温14度、路面温度22度という肌寒い条件の中で60分間のセッションがスタート。まずアストンマーチン勢がミディアムタイヤでコースインし、マシンチェックとタイヤの皮むきを行なった。
 一方、フェラーリ勢はソフトタイヤで走行開始。カルロス・サインツJr.が1分19秒061でタイムシートの最上段に立った。しかしフェルスタッペンはミディアムタイヤで0.603秒差の3番手につけると、その後さらにタイムを更新し、1分18秒741までタイムアップした。
 その後も各車のタイム更新が続き、サインツJr.が1分18秒127を記録しトップを取り戻すと、2番手にはソフトタイヤに履き替えたフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が0.202秒差で続いた。
 レッドブルはセッション開始から20分が経ち、セルジオ・ペレスがソフトタイヤでコースイン。セッション序盤はガレージに留まり、クルーがマシンのリヤエンドで作業を行なっており、ようやくコースインできた形だが、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)に前を塞がれ、ヒヤリとするシーンがあってタイムを出せなかった。
 セッション中盤にはアルピーヌのピエール・ガスリーが3番手、エステバン・オコンが5番手に食い込む一方、上位勢はロングランをするなど各チームの走行プログラムが異なるタイミングもあったが、セッション残り28分のところで赤旗掲示。走行が中断された。
 ターン9の手前、走行ライン上にデブリが落下していたためだが、どうやらニック・デ・フリーズ(アルファタウリ)のマシンから脱落してしまったパーツのようだ。
 すぐにセッションは再開。まだ20番手とタイムが出せていないペレスは、ユーズドのソフトタイヤで走行していたものの、ターン3で何度かタイヤをロックさせコースオフ。コーナーごとにバランスが不安定だと無線で訴えた。
 このタイミングで2セット目のタイヤとして新品ソフトを投入するマシンも多く、予選を想定したアタックを実施。ルイス・ハミルトン(メルセデス)が2番手に食い込むなど、タイムシートが激しく変動していった。
 残り15分を切って、フェルスタッペンがソフトタイヤでコースイン。1分17秒565を叩き出し、アロンソを0.162秒上回ってトップを取り戻した。一方のペレスはターン13でタイヤをロックさせてまたもやコースオフを喫した。
 セッション残り数分というところでは、雨が降ってきたと報告するドライバーが増え始め、苦しんでいるペレスだけでなくルクレールもコースオフ。ウエットトラック宣言がなされる中でセッション終了となった。
 FP3をトップで終えたのは、全セクターで全体ベストを記録したフェルスタッペン。レッドブルはやはりオーストラリアGPでも速さを見せた形だ。一方で、最終的に6番手となったペレスはスタート練習に向かおうとしたものの、セッション終了でピットレーン出口がクローズされ足止めを食らうなど、とことん歯車が噛み合わないセッションとなってしまった。
 アストンマーチンも速さを維持してアロンソが2番手となっているが、アルピーヌのオコンが3番手、ガスリーが5番手につけているのがこれまでと少し異なる傾向だと言えるだろう。
 今回アップデートを持ち込んでいるアルファタウリは角田裕毅が16番手、ニック・デ・フリーズが19番手と、Q1を突破できるかどうかという苦しい位置だ。
 FP3はルクレールが13番手でセッションを終えているなど勢力図が読みにくい結果となったが、コンディションやトラフィックに上手く対処し、どうラップをまとめるかが予選では重要となってくるはずだ。
 
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