レッドブル&HRC密着:2台で明暗が分かれた予選。ペレス、FP3で発生した「技術的な問題」を修正できずQ1敗退

 

 グランプリ初日、天候に左右されたとはいえ、トップタイムで締めくくることができなかったレッドブルだが、一夜明けた土曜日は、前戦サウジアラビアGPまでの速さを取り戻してきた。

 午後12時半から開始されたフリー走行3回目で、マックス・フェルスタッペンがフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)とエステバン・オコン(アルピーヌ)を抑えて、まずはトップの座に返り咲く。フェルスタッペンの勢いは予選に入っても衰えることなく、Q1からQ2、そしてQ3とすべてのピリオドでトップタイムをマークし続け、開幕戦バーレーンGP以来、2戦ぶりにポールポジションを手にした。

 ポールタイムとなったQ3での1分16秒732はライバル勢よりも早めに行ったタイムアタックで記録したもの。この日も予選前ににわか雨が降ったため、予選は走れば走るほどタイムが向上していたことを考慮すると、フェルスタッペンとライバル勢とのギャップはタイム差以上に大きかったと考えていいだろう。

 その速さを引き出すためのポイントとなったのは、タイヤの温め方だ。

「今週末は、タイヤをいい方向に持っていくのが大変だったけど、Q3ではすべてがうまくいって、最後は見事にハマった」(フェルスタッペン) 

 クリスチャン・ホーナー代表もフェルスタッペンの走りをこう語って称賛した。

「今日はいつもと少し違う予選となって、アウトラップでいかにタイヤに熱を入れるかが重要となった。その点で、マックスがこの難しいコンディションとなった予選で、素晴らしい仕事をしたのが勝因だった」

レッドブル&HRC密着
クリスチャン・ホーナー代表

 一方、チームメイトのセルジオ・ペレスはQ1の最初のアタックでコースアウトし、グラベルにはまって予選20番手に終わった。

「フリー走行3回目で少し技術的な問題があったんだ」と言うペレスは、こう続けた。

「その問題が予選までに修正していたと思っていたんだけど、できていなかった」

 ホーナーによれば、ペレスの技術的な問題は「エンジンセッティングの問題で、予選の1周目にロックアップが発生したようだ」という。ただし、「もし、それが問題だったとしても、明日のレースまでにデータを見直し、エンジニアたちが必ず解決してくれるだろう」と挽回してくれることを信じている。

レッドブル&HRC密着
2023年F1第3戦オーストラリアGP インタビューに応じるセルジオ・ペレス(レッドブル)

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