マクラーレンF1、MCL60の3段階の開発計画を準備。大規模アップグレードも予定「一種のBスペックマシンになる」
マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラは、MCL60の3段階からなるアップグレードプランによって、2023年型デザインの一種のBスペックバージョンが夏半ばまでにコースに登場するだろうと述べている。
当初からステラはチームのMCL60の状態に満足しておらず、今年2月のチームの発表会では、マシン開発はこの状態よりさらに進んでいたはずだと示唆していた。シーズン最初の2レースは、パフォーマンス不振と信頼性の欠如が組み合わさり、マクラーレンがポイントを獲得することなく終わってしまった。
一方、ウォーキングの拠点ではチームのエンジニアリング部門が大幅な再編成に直面していた。テクニカルディレクターのジェームズ・キーがチームを去り、新体制が敷かれたが、その体制には元フェラーリのエンジニアであるデイビッド・サンチェスが加わる予定だ。
F1第3戦オーストラリアGPを前に、ステラはマクラーレンの総合的な開発プログラムを明らかにし、それによって今シーズン末までにチームが向上し、F1のトップ4に戻ることを期待していると述べた。
「マシンパフォーマンスの改善はバクーで始まるはずだ」とステラは説明した。
「バクーでの改善は、発表会で明らかになっていたマシンの領域に影響を与えるはずだ。我々は開発に関して全体的に満足していなかった。これは最初のステップにすぎない」
「もちろん大規模アップグレードも行われる。マシンのさらに多くの部分について対応が行われるだろう。はるかにはっきりしたものになるので、一種のBスペックマシンと呼ぶ人もいるかもしれない。サマーブレイク後のシーズン後半では、さらなるアップグレードを予定している」
「つまり3つの主なステップがある。バクー、日付は決めたくないがその後のサマーブレイク前まで、そしてサマーブレイク後だ。それぞれがコンマ数秒を改善できるよう期待しているので、シーズンの終盤に向けてトップ4のマシンにするという野望を満たすために、より現実的な立場に身を置いている」
ステラは、最近大幅に再編されたマクラーレンのエンジニアリングとデザイン部門が、MCL60の開発スピードを上げると考えている。
「開発ペースが加速するので、パフォーマンスを発揮するのに影響するだろう。すぐにもその影響が見えるだろうと私は考えている」
「バクーではないかもしれない。バクーで投入されるのは2カ月前にリリースされたデザインだからだ。しかし間違いなくその後(の数戦)に影響を与えるだろう」
マクラーレンは将来、エアロダイナミクス担当のピーター・プロドロモウ、(2024年1月から)カーコンセプトとパフォーマンスを統括するサンチェス、エンジニアリングとデザインを監督するニール・ハウディの3本柱によるF1テクニカルエグゼクティブチームによって運営される。マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザク・ブラウンは、チームの技術部門の再編について根本的な理由を説明した。
「年の後半に、開発がどのように進んだのか検討していた。テストでブレーキダクトの課題を抱えて1年をスタートしたのは明らかだが、マシンは問題なかった。その後ドライバーに関連する問題に対応したが、それが注目されてニュースになった」
「一方で水面下では、マシンの開発ペースに私は満足していなかった。年末に向けてチーム代表の交代があったため、私はアンドレアとより積極的に仕事をする機会があり、彼に『チームを概観する』権限を与えた。彼はまさにそのようにしたので、言ってみればまったくのゼロの状態からスタートしたわけではなかった」
「最終的に彼はあるモデルを思いついた。それは我々と内部の人々にとって完全に意味のあるものだったので、それらの計画を実行し始めた。我々が発表を行った時にはその計画が前から進行中で、シーズンスタートの不振と重なった」
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