予選セッションが10分から15分に延長、レースは61/82周でフルポイント成立。GTAがスーパーGT開幕戦岡山での事象について見解述べる

 

 スーパーGT第2戦富士の決勝日である5月4日、プロモーターであるGTアソシエイション(GTA)の定例会見が実施された。その中では、開幕戦岡山に関する質問が中心となった。
 レースウィークを通じて荒れた天気となった開幕戦岡山。予選もその例に漏れず、Q1から非常に雨量の多いコンディションとなっていた。それを受けてGTAは、各セッションの時間を予定していた10分から15分に延長するという決定を下した。
 これは難しいコンディションの中で各車のウエットタイヤを確実に発動させるための、いわば安全に配慮した側面もある。ただその一方で、雨量の多いコンディションでの発動性や安全性に定評のあったブリヂストンの関係者からは、急遽の決定だったということもあり不満の声も聞こえてきていた。
 これについて、GTAの坂東正明代表は次のように述べた。
「雨の量もありますし、タイヤウォーマーがない以上タイヤの温まりという問題もあります。また、チェック走行が必要な意味合いもあります。したがって安全面を考慮して、服部尚貴レースディレクターと審査委員会が協議し、10分を15分に延長するという決定がされたと理解しています」
「ただそれを伝える過程において、過去にそういった判例がなかったので、チームやタイヤメーカーにとっては戸惑った部分もあったかと思います」
「最近はタイヤの持ち込みセット数を減らすなど、環境に留意した長持ちするタイヤづくりをお願いしています。その中で5分の発熱性の違いを追い求めるというのは、それとは違った考え方だと思います。やはり、より長く走れるという方向性に進んでいければと思います」
「ただ、各メーカーに『こういうこともあり得るだろう』『こうなった時はこうする』といった想定の部分を前もって早く伝えることができたと思っていますし、そういう部分からクレームが出たと思っています。とはいえ、岡山の雨には怖さがあるので、安全に走行するための時間延長は間違っていなかったと思っています」
 そして決勝レースに関しては、急激な天候変化により3度赤旗が出されて途中終了するという大波乱の展開となった。その中でレースは当初の82周を消化できず、61周終了時点での順位が採用。81周の75%は“61.5周”となるため、レース終了直後はファン・関係者共にハーフポイントなのかフルポイントなのかについて混乱が生じていたが、最終的には各ドライバー・チームにフルポイントが付与された。
 このことについて、GTAの担当者が改めてこの経緯について説明。スーパーGTでは、このようなケースの場合に小数点以下を切り捨てしているとした。つまり、81周の75%は“61.5周”だが、小数点以下が切り捨てられるため、61周がフルポイント付与の最低周回数となるわけだ。これは既報の通り、事前の監督ミーティングの資料にも明記されていたという。
 したがって、100周で争われる今回の第2戦富士は、フルポイント付与の最低周回数が75周で、ドライバー交代の目安となる1名の最大運転可能距離(レース距離の3分の2)は66.666……周から小数点切り捨てて66周となる。
 
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