メルセデスがワンツーでFP1好発進。ただ路面の改善で勢力図は未知数? 角田裕毅は18番手|F1マイアミGP

 

 F1マイアミGPのフリー走行1回目が行なわれ、メルセデスのジョージ・ラッセルが最速タイムをマークした。
 西アジアのアゼルバイジャンGPから1周間、舞台をアメリカに移し、2年目のマイアミGPが幕を開けた。
 気温30度、路面温度49度とマイアミらしい天候の中、1時間のフリー走行1回目が開始。今季大会の開催に向けて、昨年批判を浴びたマイアミ・インターナショナル・オートドロームの路面は再舗装を受け、3つあるDRS区間も2ヵ所が短縮されるなど修正が行なわれている。
 その路面を確かめるべく、各車硬めのミディアムタイヤやハードタイヤを履いてコースイン。前戦アゼルバイジャンGPはスプリント形式で行なわれたこともあり、今回がじっくりと新投入のパーツを確認する機会になった。レッドブルは、サイドポンツーン下部に空気の流れを見るフロービズを吹きかけてマシンを走らせた。
 メルセデスはセッション開始から積極的にマシンを走らせたが、ジョージ・ラッセルのマシンには早々にトラブルが発生。ステアリングに異常振動が出たようで、修正ためにガレージへマシンを戻した。
 序盤はレッドブルのマックス・フェルスタッペンが1分31秒826で暫定トップ。ただ、路面にラバーが充分に載っていないこともあり「スイートスポットが狭い」と訴えた。
 姿勢を乱すドライバーも少なくなく、レイアウトが若干変更されたターン15でアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がリヤを流し、ニック・デ・フリーズ(アルファタウリ)はその前にセクター3でスピンを喫した。
 そのデ・フリーズはスピン後も走行を続けていたものの、セッション中盤にはガレージでマシンのチェックが行なわれ、ガレージから出られない状況となっていた。
 セッション折返しを前に、多くのドライバーは1セット目のタイヤでの走行を終了。ハースF1の2台から一番柔らかいソフトタイヤを投入していった。
 そのニコ・ヒュルケンベルグは1分31秒392でフェルスタッペンのトップタイムを更新。そのタイムはフェルスタッペンに1分31秒054で再び上回られたものの、好調さが伺えた。
 しかしヒュルケンベルグは残り26分というところで、ターン3でリヤを流してスピン。アウト側のコンクリートウォールに激突した。このクラッシュによって赤旗が提示された。
 セッション中断となったものの、残り17分から再開。ここまで1セット目のハードタイヤで走行を続けていたフェラーリ勢や角田裕毅(アルファタウリ)もソフトタイヤに切り替えて走った。
 フェルスタッペンがユーズドのソフトタイヤで1分30秒549までタイムアップ。フェラーリ勢もその後ろにつけた。
 残り5分を切ったところで、1セット目のミディアムタイヤを使い続けていたメルセデス勢もソフトタイヤに交換。ルイス・ハミルトンが1分30秒337でトップに立つと、僚友ラッセルはさらにそれを上回る1分30秒125を記録し、首位でセッションを終えた。
 路面の改善幅も大きいものの、メルセデスがFP1ワンツーと好発進。3番手にルクレールがつけ、フェルスタッペンを挟んでチームメイトのカルロス・サインツJr.が5番手となっている。
 フェルスタッペンはセッション終盤にはユーズドのハードタイヤに切り替えていたこともあり、メルセデスがこのまま首位独走という展開になるかどうかは未知数だ。
 6番手にはアルピーヌのピエール・ガスリー。今季好調のアストンマーチン勢を抑えた。
 また、セッション中盤でクラッシュを喫したもののヒュルケンベルグはその時点のタイムで9番手。10番手にアルピーヌのエステバン・オコンが並んだ。
 角田はソフトタイヤで継続的な走行を行ないつつ自己ベストを更新していったが、1分32秒169で18番手。コース上のトラフィックにより思うような走行ができない場面もあったようだ。
 
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