アルピーヌF1、設備投資で上位チームが有利と不満。「インフラに投資すると他が犠牲になる」

 

 F1は2021年から予算上限を設けるようになったが、インフラ施設も対象とする現在のレギュレーションに、アルピーヌF1代表は不満を持っている。
 予算上限の導入は、潤沢な予算を持つ上位チームと下位チームとの差を縮め、よりF1を持続可能なスポーツへと変化させることを目指しての決定であり、それらは基本的には受け入れられている。
 ただ、その予算上限に含まれるものと含まれないものとを巡って、上位チームが有利な立場にあるとアルピーヌF1代表のオットマー・サフナウアーは不満を示している。
 現在の規定では、パフォーマンス関連のインフラ設備プロジェクトは、その殆どが予算上限に含まれている。そのため、上位チームに追いつくことを目指すチームにとっては、どこか別の場所で大きく妥協しない限り、設備の更新や増強が難しいものとなっている。
 なお予算上限の枠外として例外として認められている一例には、風洞設備がある。現在はアストンマーチンがこれを利用して新設を行なっているところだ。
 そして2022年から2025年までの4年間で、3600万ドル(約48億円)の追加の手当があるが、中団チームが上位に追いつくために必要な他の大規模な設備もこの対象内であり、除外されるわけではない。
 アルピーヌやウイリアムズはこの問題をF1委員会で既に議題として取り上げている。サフナウアー代表としては、レッドブルやフェラーリ、メルセデスなどのトップチームと比較して、インフラを不公平な状態にすることをF1側に強く反発している。
「FIAには、全てのチームが競争力を発揮するために必要としている、一定のインフラを許可するか、あるいはそれを上限に含めなくとも良いように許可して貰う必要がある。それだけだ」
「なぜなら、そうでもしなければインフラの不公平性を大きくしてしまうからだ。我々は予算上限を設けられているんだからね」
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