復調フェルスタッペン、FP2トップ。フェラーリ勢、アロンソも続き予選は激戦の予感|F1モナコGP

 

 モンテカルロ市街地サーキットで開催されている伝統のF1モナコGP。フリー走行2回目は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがトップとなった。
 今年で69回目の開催となるモナコGP。2022年からF1の初日フリー走行は木曜日ではなく金曜日に実施されている。
 普段であれば、予選シミュレーションとロングランが行なわれるこのFP2だが、オーバーテイクが至難の業であるモナコでは、予選が最重要なセッションとなる。そのため各チームは、このFP2で通常よりも予選を重視したプログラムで走行。このセッションではFP1では使われなかったソフトタイヤも登場し、各ドライバーが少しずつ限界を探り、マージンを削り落としていった。
 気温26度、路面温度45度というFP1と同じようなコンディションで60分のセッションがスタート。まずは多くのマシンがミディアムタイヤで走行を開始したが、FP1でミディアムタイヤを2セット使ったフェラーリの2台は、ここでハードタイヤを履いた。
 FP2最初の10分が経った段階で、首位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。FP1ではリヤエンドの挙動に不満を訴えていたが、問題は解消されたのかすんなりとタイムを出した。2番手にはルイス・ハミルトン(メルセデス)。新パッケージを導入したばかりだが、こちらも順調な様子だ。
 とはいえ、パワー差やストレートスピードが影響しづらいモナコでは上位陣も含め接戦。次々とタイムシートが塗り替わっていった。
 徐々にピットに戻るマシンが増え始める頃には、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)が2番手に浮上。ただレッドブルの2台はさらにタイムアップし、フェルスタッペンは1分13秒312までトップタイムを更新した。
 セッション残り40分を切ると、ここモナコが優勝の大チャンスだと見ているアロンソがいの一番にソフトタイヤでのアタックを開始。1分12秒786を叩き出し、ひとまずトップに浮上した。
 セッション折り返しを前に、サインツJr.が1分12秒569にトップタイムを更新。レッドブル勢は最も遅いタイミングでソフトタイヤを使ったアタックに向かったが、フェルスタッペンが3番手、セルジオ・ペレスが5番手に留まった。ただ、フェルスタッペンはFP1と比べるとかなり攻めた走りができる状態になっているようだ。
 その後も各車が同じタイヤでアタックを続けたが、セクター1で全体ベストを更新したアロンソがトラフィックに詰まってしまうシーンも見られた。
 フェルスタッペンは2度目のアタックを上手くまとめ、1分12秒462をマーク。全体ベストのセクターこそなかったものの、自己ベストをつなげてトップに浮上した。地元シャルル・ルクレール(フェラーリ)も8周目のソフトタイヤで、フェルスタッペンに0.065秒差に肉薄する2番手タイムを出した。
 しかし、同じく良い流れでアタックを続けていたサインツJr.がプールサイドシケイン出口でクラッシュ。シケイン入り口で右フロントをバリアにヒットさせたことでトラックロッドが折れ、コントロールを失ってしまったようだ。これにより残り17分のところでセッションは赤旗中断となったが、その直前には角田裕毅(アルファタウリ)がヌーベルシケインで左フロントをバリアにヒットしてしまっていた。
 残り12分でセッション再開。FP1最後にクラッシュを喫し、FP2のセッション中もマシン修復が続いていたアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)は、このタイミングでコースインを果たすことができた。
 レッドブルの2台を含め、半数ほどのマシンがここでセッション前半に履いていたミディアムタイヤに交換。レースに向けてタイヤのデータを収集した。
 その後は大きなトラブルもなくFP2は終了。僅差ながら、フェルスタッペンがフェラーリの2台を抑えてセッショントップとなった。路面の改善によるタイムアップを考慮すると、4番手となったアロンソも含めて予選は熾烈な争いが繰り広げられそうだ。
 アルファタウリの角田裕毅は16番手。ウォールにヒットしたダメージがあったか、赤旗再開後はコースインできなかった。チームメイトのニック・デ・フリーズは17番手だった。
 フェルスタッペンのロングランは1分16秒前半のペースだったが、これまでのレースほど圧倒的なアドバンテージはない様子。ただトラフィックの影響や、周回数も少なく燃料搭載量が分からないことから、レースペースの勢力図は不透明な状況だ。
 そもそも、モナコはオーバーテイクがかなり難しく、トラックポジションが非常に重要となるコース。予選でいかにアタックをまとめ、上位グリッドからスタートするかが鍵となってくるだろう。
 
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順位
ドライバー
 
シャシー
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タイム

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1
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