突然の雨も何のその、フェルスタッペン完勝……アロンソとオコンが表彰台。角田裕毅は天候味方せず15位|F1モナコGP決勝

 

 1929年から続く伝統のモナコGP。今年のグランプリでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2度目の”モナコウィナー”に輝いた。
 グランプリ初日と2日目は快晴だったが、決勝日の5月28日(日)は雲がモンテカルロ市街地の空を覆った。しかし、レース前の時点では雨粒が路面を濡らすことはなく、気温25度、路面温度46度というコンディション。ただ、モンテカルロの山側には雨雲が発生しているという状況だった。
 レース前のセレモニーが粛々と執り行なわれる中、現地は15時を迎え、ポールシッターのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を先頭にフォーメーションラップを回った。
 スタートタイヤは基本的にミディアムタイヤとハードタイヤで選択が分かれた。上位ではポールのフェルスタッペンと3番手エステバン・オコン(アルピーヌ)、5番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)がミディアムを選択した。
 2番手のフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が皮むきしたハード。4番手のカルロス・サインツJr.(フェラーリ)と、他車への妨害によって3グリッド降格が科され6番手に下がったシャルル・ルクレール(フェラーリ)以下3名もハードを選択した。
 その後ろ、角田裕毅(アルファタウリ)とランド・ノリス(マクラーレン)の9番手、10番手がミディアムタイヤを選択した。
 フェルスタッペンとアロンソがフロントロウにマシンを停め、続く18台のドライバーも正グリッドに到着。赤く灯った5つシグナルが消え、全78周で争われる決勝レースの幕が上がった。
 フェルスタッペンは蹴り出し良くターン1を首位で通過し、その後ろにアロンソ、オコン、サインツJr.が続き、上位勢に動きは無かった。
 レース序盤はフェルスタッペンとアロンソのトップ2が抜け出す形に。アロンソはハードながらも好ペースを発揮し、フェルスタッペンから遅れる周回もあったものの、時折同等のラップタイムを記録して序盤を走った。
 フェルスタッペンが1分16秒台までペースを上げると、徐々に2台の差が開いていった。一時、アロンソがパンクの疑いを訴え、ラップタイムが1分18秒台に落ちる場面もあったが、チームから問題なしとレポートされてからは1分17秒台にペースを戻した。
 4番手サインツJr.は1分18秒台で走る3番手オコンに迫り、11周目のヌーベルシケインで前を伺った。
 しかし、サインツJr.はオコンに追突。フロントウイングの左翼端板を失う代償を払うこととになった。ただ、その後の周回で翼端板が脱落したことで、サインツJr.はピットに戻らず、走行を継続することができた。
 想定よりもタイヤのデグラデーション(性能劣化)は大きく、20周を前にミディアム勢にペース低下の症状が見えはじめた。
 上位のミディアム勢では、ハミルトンが31周目の終わりにピットへ入りハードタイヤに交換し、3番手のオコンが翌周にピットイン。フェラーリはオコンのピットインに反応し、ハードタイヤで走る4番手サインツJr.をピットへ呼び込んだ。
 アルピーヌはオコンのピット作業で少し手間取ったものの、サインツJr.はオコンの前に出ることはできず。異なるタイヤ戦略だったはずのサインツJr.は、怒りの無線を飛ばした。
 レースが進むにつれて上空の雲は分厚くなり、雨の可能性が徐々に高まった。フェルスタッペンやアロンソ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)のトップ3や、9番手で”一人旅”状態となっていた角田や10番手ノリスなどミディアムスタート勢は、ピットインを遅らせてコース上で雨を待った。
 そして、雨は52周目にやってきた。ただ、ミラボーなどモナコ東側では雨がコースを濡らす一方で、残りはドライ路面のまま……インターミディエイトに換えるタイミングが難しく、スリックタイヤで難しい路面コンディションを走り続けることとなった。
 53周目あたりから早々にインターミディエイトに履き替えた後方グループのマシンがスリック勢のペースに肩を並べるようになると、多くのドライバーがピットへ。アロンソは一度ミディアムへ履き替えるも、雨脚が強まったことで再びピットストップを行ない、インターミディエイトへの交換を強いられた。
 フェルスタッペンも55周目終わりにインターミディエイトに交換し、アロンソは後方に大きなギャップを築いていたことが功を奏して2番手を守った。ただ、上位ふたりの差は広がることになった。3番手にオコン、4〜5番手にメルセデス勢が並んだ一方、フェラーリ勢は判断が遅れたことで順位を下げた。
 強い雨が局所的に降ったことで後方ではフルウェットへ切り替えるドライバーもいたが、残り20周の時点で雨は小康状態に。この雨により後方ではクラッシュや接触、コースオフが連続したが、コース上で止まるマシンはなく、黄旗提示での処理で済んだ。
 雨脚が弱まり、路面が急速に乾いていく中で、首位フェルスタッペンと2番手アロンソは周回を重ねることにペースアップ。表彰台が掛かる3番手オコンは、4番手ハミルトンを僅差で従え走った。
 フェルスタッペンはウォールにマシンを軽く当てるシーンもあったものの、ドライアップしていく路面でさらにペースを上げ、2番手アロンソに23秒のギャップをもってファイナルラップへ。そのままチェッカーまでマシンを運び、ポール・トゥ・ウィンを達成した。
 フェルスタッペンはこれで今季4勝目。レッドブルとしては今季全戦全勝の記録を守った。
 アロンソは2013年スペインGP以来の勝利とはいかなかったが、今季ベストリザルトの2位を獲得した。3位には2021年ハンガリーGPで勝利して以来の表彰台となるオコンが入り、ドライバー・オブ・ザ・デイも獲得した。
 ハミルトンは4位。ラッセルには危険なコース復帰により5秒のタイム加算ペナルティが科されたが、後方のルクレールと充分な差を築いていたことで5位を守った。
 ルクレールが6位。ピエール・ガスリー(アルピーヌ)を挟んで、サインツJr.が8位フィニッシュと、フェラーリにとっては厳しい週末となった。
 インターミディエイトでフェルスタッペンに匹敵するペースを見せたノリスが9位。チームメイトのオスカー・ピアストリが10位で最後の1ポイントを掴んだ。
 角田はレース中盤まで9番手を走行したものの、インターミディエイトに履き替えて以降ブレーキングで苦しみ、雨でペースを上げたマクラーレン勢に交わされ11番手に後退。その後ミラボーで止まりきれず、エスケープゾーンに退避したことで、大きく順位を下げて15位でチェッカーを受けた。
 なお、予選から精彩を欠いたセルジオ・ペレス(レッドブル)は、レースでも追い上げの中で接触が続き、フェルスタッペンから2周遅れの16位でチェッカーを受けた。
 
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