ルノーCEOがアルピーヌF1の拠点を訪問。自身の信念や献身を表明し、チームを鼓舞したと海外メディアが報道
ルノー・グループのCEOを務めるルカ・デメオは、先週イギリスのエンストンにあるアルピーヌF1のファクトリーを訪れ、チームを結集するために熱のこもった“電気ショック”のようなスピーチを行ったと伝えられている。
フランスの日刊紙『L’Equipe』によると、デメオは水曜日にアルピーヌの拠点におり、エステバン・オコンとピエール・ガスリーを含む従業員およびチームメンバ一同は、ファクトリーフロアに集まっていた。アルピーヌのエンジン部門のあるビリー-シャティヨンのスタッフは、ビデオ会議経由で参加した。
アルピーヌでは、元CEOローラン・ロッシのチーム離脱を始めとして、過去数カ月間に多数の経営陣の交代があった。F1のサマーブレイク直前には、チーム代表のオットマー・サフナウアーとスポーティングディレクターのアラン・パーメインの辞任を発表し、パット・フライはウイリアムズにチーフテクニカルオフィサーとして加入することになった。また、ビリー-シャティヨンでエンジン部門を率いるアルピーヌのモータースポーツ担当副社長のブルーノ・ファミンが、暫定チーム代表に任命された。
デメオは先週水曜日に行われた40分間のスピーチで、アルピーヌF1チームのプロジェクトに対する自身とルノー・グループからのサポートを再確認し、チームの今後のスケジュールについて最新情報を伝えたとみられる。またデメオは、ファミンが正式にチーム代表に就任することを発表したとされる。これにより、元フェラーリF1チーム代表マッティア・ビノットのアルピーヌ移籍に関連するうわさに終止符が打たれることになった。
ドイツのウェブサイト『Motorsport-Total』によると、このスピーチを聴いた人々は、スピーチが“決意を感じさせる”もので、“鋭さ”があり、そして何よりも感動的だったと評した。デメオは、“現在これまでのように仕事をして、チームをふたたび前進させている”スタッフのポジションは安泰だが、“古いパターン”にとらわれている者はチームでの将来はないだろうと断言したとも報道されている。また、アルピーヌのシャシー部門とエンジン部門が結束するには、両グループ間のコミュニケーションを改善しなければならないと明確にした。
デメオのエンストンにおける存在感と、スタッフに対する彼のスピーチは、彼のアルピーヌへの献身とチームへの信念を表している。しかし、これは彼が将来より優れた結果を期待しており、必要であればさらなる変化を起こすことも恐れないことの表れだろう。
アルピーヌがF1コンストラクターズ選手権で4位を獲得する目標を達成できないのは明らかだが、デメオが部隊を鼓舞したことでチームにプラスの影響が与えられたことが期待される。アルピーヌは現在ランキング6位につけており、5位のマクラーレンに88ポイント差をつけられている。ファミンは先週日本で、「我々はもはやチャンピオンシップのことは考えていない。毎回可能な限りベストな結果を出したいと考えており、次から次へとレースに臨んでいく」とコメントした。
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