アロンソ、F1ドライバーの給与制限にNO!「F1の宣伝に尽力しているのに……」

 

 F1は2021年シーズンから予算上限を導入。初年度は1億4500万ドル(約192億円)だった予算は、500万ドル(約6.6億円)ずつ引き下げられ、2022年は1億4000万ドル、2023年は1億3500万ドルとなる予定だ。
 インフレや輸送コストの上昇などの影響で、予算制限に関する議論が活発化している中、ドライバーの給与を制限することも話題に挙がっている。
 現在、予算制限にはドライバーや一部上級スタッフの給与、マーケティング費用などは含まれていない。しかし今後数年のうちに、ドライバーの給与を制限する、サラリーキャップ制を導入することが検討されているのだ。
 アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、モナコGPの際サラリーキャップ制に踏み切る必要はないと思うと語り、ドライバーがF1を宣伝するためにどれほどの仕事をしているか、改めて指摘した。
「僕は必要ないと思う」とアロンソは語った。
「ドライバーは常にこの話題の外側にいた。ドライバーはF1を宣伝するためにますます使われるようになっている。僕たちはより多くのイベントを行ない、より多くのファンとコンタクトをとっている」
「彼らは僕たちにもっともっと多くを求め、そこから利益を得ている。だから、僕たちはその上限から外れているはずだ。とても複雑なんだ」
 アロンソだけでなく、多くのドライバーたちがサラリーキャップの実現性に疑問を投げかけており、ルイス・ハミルトンは以前、肖像権が制限される中で若いスターたちの妨げになる可能性があると語っていた。
 一方で、アルファロメオのフレデリック・バスール代表は、シリーズの財政的な持続可能性を高めるために、ドライバーとチームの主要スタッフのサラリーキャップが、次の議題になると考えている。
 サラリーキャップに関する計画案は、両ドライバーの給与をカバーする額として3000万ドル(約40億円)を設定。この数字を超えた場合、ドライバーの給与に費やされる余分なお金は、チーム予算の上限から捻出するというモノだ。
 ロシアのウクライナ侵攻後の世界情勢に起因するインフレと輸送コストの上昇によって財政が圧迫されているため、多くのチームが今季の予算上限額1億4000万ドルの引き上げを要求しており、現在再びコストキャップが注目されるようになっている。
 フェラーリはモナコで、今シーズンの予算制限額を下回る可能性は今のところないと主張し、引き上げを求める根拠とした。しかし、一部のチームはこの問題に否定的で、予算上限を維持するためにクルマの開発を少なくすればいいだけだと指摘している。
 
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