トヨタが1-2-3-4フィニッシュ。ロバンペラ王座争い独走4勝目、勝田貴元は2度目の表彰台|WRCサファリ・ラリー
2022年のWRC第6戦、伝統のサファリ・ラリーがケニアで開催され、トヨタのカッレ・ロバンペラが優勝した。
合計363.44km、19本のスペシャルステージ(SS)を戦う今回のサファリ・ラリー。天候不良も相まって路面コンディションは非常に悪く、多くのドライバーがトラブルに見舞われた。全てのSSを走り切れたラリー1車両は12台中半分の6台しかなかった。
そんな中でロバンペラは初日のスーパーSSでタイヤがパンクし横転寸前となったが、それ以外は安定した走りを見せて最終的に2位のエルフィン・エバンス(トヨタ)に52.8秒もの大差をつけた。今季6戦目で既に4勝目を記録し、初のタイトルに向けてまた大きく前進した形だ。
一方のエバンスはデイ3の時点でロバンペラとの差を15秒前後まで縮め、優勝争いに顔を出していたが、同日にウォッシャーの不調によりフロントガラスに泥のついた状態での走行を余儀無くされ、その後は完走優先の走りに切り替えざるを得なかった。
3位に入ったのは勝田貴元(トヨタ)。勝田はラリー後半、トラブルフリーとは程遠いほど困難な状況にあり、表彰台圏内から転落していたが、ヒョンデのティエリー・ヌービルがクラッシュしたことで3番手に浮上。昨年のサファリ・ラリー以来、キャリア2度目となるWRCでの表彰台を獲得した。
今季3度目の出走となるセバスチャン・オジェ(トヨタ)は序盤こそラリーをリードしていたが、SS3でエアボックスにダストが入ったことでパワーロスを起こし失速。しかし最終的に4位に食い込み、トヨタの1-2-3-4フィニッシュに貢献した。トヨタにとって表彰台独占は2019年のラリー・ドイツ以来、1-2-3-4は1993年のサファリ・ラリー以来という快挙となった。
トヨタ勢以外の最上位は、ヌービルの5位。ヌービルはメカニカルトラブルにも見舞われ苦戦したが、最終日のパワーステージを制したことでボーナス5点を獲得している。
クラッシュやトラブルでワークスエントリーの4台全てがデイリタイア等を強いられるなど厳しい戦いとなったMスポーツ勢は、クレイグ・ブリーンが6位に入った。実に20年ぶりのサファリ・ラリーとなったセバスチャン・ローブはデイ2でのエンジントラブルもあり8位だった。
前戦ラリー・イタリアの勝者であるオット・タナク(ヒョンデ)は、一時4番手となっていたが、トランスミッションのトラブルに見舞われ、さらにパワーステアリングの故障でリタイアに終わった。次戦は7月14〜17日のラリー・エストニア。彼の母国でのラリーとなる。
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