レッドブル&HRC密着:予想以上のデグラデーションにフェルスタッペンも困惑「抜かれてからはついていけなかった」
F1第11戦オーストリアGPをポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、フェラーリのシャルル・ルクレールに逆転負けを喫した。レッドブルがレースで逆転されたのは、コース上に落ちていたデブリを拾ってマシンにダメージを負った前戦イギリスGPを除いて、今シーズン初めてだった。
なぜ、フェルスタッペンはルクレールにレースペースで完敗したのか。実際にコース上でルクレールにオーバーテイクを許したフェルスタッペンは、こう説明する。
「フェラーリは信じられないほど、コーナーの立ち上がりでトラクションがよかった。反対に僕は周回が進むつれて、タイヤのデグラデーション(性能劣化)が進んで、抜かれてからもついていけなかった。日曜日に何が起きたのか、まったくわからない。なぜ、あれほどまでにタイヤのデグラデーションが進んだのかを理解する必要がある」
確かに、マシンのセッティングは予選後から変更はできないため、土曜日のスプリントと日曜日の決勝レースのマシンの状態は、同じである。土曜日のスプリントで、フェルスタッペンはポールポジションから飛び出し、23周のレースで一度も影を踏ませることなく、ポール・トゥ・フィニッシュを飾った。
ところが、日曜日のレースではスタートして、わずか12周でルクレールにオーバーテイクされてしまった。
クリスチャン・ホーナー代表は、土曜日から日曜日かけて、フェラーリとの力関係が逆転してしまった理由を次のように語った。
「土曜日のスプリントでの我々とフェラーリとのスピードは、ほぼ互角だった。ところが、土曜日の夜に雨が降り、それが午前中まで残ったことで、路面コンディションが変わった。さらに気温と路面温度も若干、異なっていた。それがどういう風に我々からスピードを奪ったのかは、これから分析する」
フェルスタッペンも戸惑ったままだ。
「通常、僕たちはデグラデーションに苦しむことはなかった。それが、今回の日曜日のレースではどのコンパウンドでもデグに苦しんだ。しかも、予想していたよりもひどかった。どうしてあれほどデグが大きかったのか、説明できないし、正直わからない。とにかく分析しなければならない」
イギリスGPに続いての連敗を喫したレッドブル。2週間後のフランスGPまでに原因究明が急がれる。
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