元F1王者ビルヌーブ、アルピーヌはドゥーハンの起用に賭けるべきだと主張「F1に昇格させてどうなるか見てみればいい」
元F1チャンピオンのジャック・ビルヌーブは、アルピーヌF1はピエール・ガスリーの起用を忘れ、ダニエル・リカルドもそのままにしておき、アカデミーメンバーのジャック・ドゥーハンに「賭けてみる」べきだと考えている。
フェルナンド・アロンソが2023年にアルピーヌからアストンマーティンへ移籍することを決断したため、エステバン・オコンのチームメイトのシートがひとつ空くことになった。チーム代表のオットマー・サフナウアーは最近、このシートを埋める可能性のあるドライバー候補14名のリストをまとめたと語ったが、ガスリーとリカルドのふたりは、当初からシート候補として最も大きく取り沙汰されていた。
リカルドはフリーエージェントだが、ガスリーはレッドブルとアルファタウリとの契約がある。レッドブルがFIAの説得に成功して、インディカーのスターであるコルトン・ハータのスーパーライセンス取得免除にこぎつけなければ、ガスリーのアルピーヌ移籍はままならない。
しかしビルヌーブは、ガスリーを獲得してオコンのチームメイトとしてレースをさせようというアルピーヌの試みに疑問を呈している。
「奇妙なことだ。すでに彼らにはフランス人ドライバーがいるのに」と先週末のモンツァでビルヌーブは『F1 TV』に語った。
「ふたりは仲がよくないから一緒にしないほうがいい。それに彼には契約があるから、彼を移籍させるのは山を動かすようなもので、意味がない。そしてガスリーは全体的にあまりよいシーズンを送っていない」
一方、マクラーレンを去ることになるリカルドは、マクラーレン移籍前の2シーズンをアルピーヌ(当時のルノー)で過ごした。評論家たちからすぐにアロンソの強力な後任候補として取り沙汰されたが、伝えられるところによるとアルピーヌのトップ候補ではもはやないようだ。
「なぜ彼でなければならないのか?」とビルヌーブは尋ねた。「彼はルノーで酷い2年を過ごし、さらに酷い2年をマクラーレンで過ごした。それで4年だ。彼はF1に合わせて何年いるのか?」
「F1での彼のキャリアのほぼ半分は芳しくないもので、彼の積んだ経験はそういうものだ。だから特に彼がすでに所属したことのあるチームには理由がないだろう」
「現在のマシンは彼のドライビングスタイルには合っていないようだ。なぜならレッドブルでの彼の印象は強かったからだ。素晴らしいオーバーテイクをやっていたし、マックス(・フェルスタッペン)を上回っていた。だがF1の新人だったマックスは、シーズンの終わりまでには彼を凌ぐようになった。そして彼は移籍したのだ」
「その移籍で彼にとって何かうまくいかないことが起き、彼はそこから挽回できていない」
先週、アルピーヌのふたつ目のシートについての憶測が広がるなか、アルピーヌCEOのローラン・ロッシは、ジュニアドライバーでFIA F2ドライバーのジャック・ドゥーハンにF1の空いたシートを与えることを検討していると明らかにした。ジャックは二輪レースの伝説のライダー、マイケル・ドゥーハンの息子だ。
「我々は彼を信頼している。彼は特に最近多くの可能性を示してきた。適切なタイミングで話をすることになるだろう」
「彼は素晴らしい人物だ。速いし、彼の父親も私が敬愛する人物であり、チャンピオンだ。彼らは素晴らしい親子だ。彼は我々の計画に入っている。いずれにせよ、我々はどこかの時点で彼をF1マシンに乗せようとしている」
しかしながらビルヌーブは、アルピーヌは来シーズンにドゥーハンをF1に昇格させるべきだと考えている。
「なぜドゥーハンに賭けないんだ? ピアストリにしたように、何年も彼に準備をさせる代わりに、F1入りさせてどうなるか見てみればいい」
「ドゥーハンにはサインツのようにすばらしいバックグラウンドがあるから、トップレベルのプレッシャーのなかで生き残るための正しい考え方を持っているだろう」
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