ランキング2位転落のクアルタラロ「キャリアでも一番厳しい状況。でも前を向かなくちゃ」

 

 MotoGP第18戦オーストラリアGPでヤマハのファビオ・クアルタラロは転倒によりノーポイントでレースを終了。タイトル争いでポイントリーダーの座から2位へと転落してしまい、彼としても”過去イチ”難しい状況に直面していると考えているようだ。
 クアルタラロはオーストラリアGP決勝レース序盤に表彰台を争っていたものの、4周目にターン4でコースオフを喫し一気にポジションをダウンしてしまった。
 そこから追い上げてなんとかポイント圏内となる15番手までポジションを戻していたクアルタラロだったが、11周目にターン2で転倒。レースには復帰できず、ノーポイントでオーストラリアGPを終えた。
 一方でタイトル争いのライバルであるフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は3位表彰台を獲得。この結果、ランキングはバニャイヤが首位となり、クアルタラロは14ポイント差の2番手に後退してしまった。
 厳しい結果となったレースを終えたクアルタラロはレース後、自身の犯したミスについて次のように語った。
「考えていたようなレースにはならなかった。タフな1日だったよ。特に最初のターン4でのミスはね」
「かなり調子は良かったんだけど、他のライダーを追い抜こうとしていて、難しくなっていたんだ。そしてタイヤをセーブしようとしていたのに、(ターン2に向けても)進入でプッシュしすぎたんだ」
「(後に)クラッシュした時の速さとあまり違いはなかったけど、ターン1で速度がのりすぎていた」
「ターン4では、ブレーキングでマリーニ(ルカ・マリーニ/VR46)が前にいて、ワイドに行かざるをえなかった」
「僕のミスだったよ。あのコーナーは、簡単に挽回できる箇所じゃなかった」
「だけど今は前を向く必要があるし、それが勝つために唯一やるべき仕事だ。僕のキャリアの中でも最高に難しい仕事になりそうだけどね。それでも戦う準備はできているよ」
 なおクアルタラロはヤマハのスピード不足とリヤグリップへの苦戦が、今回のレースで過剰なプッシュにつながり、最終的なクラッシュへと発展したことを認めている。しかし同時に、今のバイクでは限界に達しているとも付け加えた。
「限界を超えているんだ。でも僕にとって、それは問題じゃない」
「問題は他のライダーとは違った方法で乗らなくちゃいけないことだ。ひとりでは凄く速さがあるのは皆分かってるだろ?」
「でもレースになると、いつも厳しくなってしまう。だから、僕たちはこの先、バイクをレースで勝てるように作らなくちゃいけない。ウチのバイクも合わせていく必要があるんだ」
 クアルタラロはここ4戦で一気に勢いを落としており、獲得ポイントはわずか8点にとどまっている。この状況は前半戦でリードしつつも大失速した2020年シーズンに似ているように思える。
 ただ彼はそう考えていないようで、当時とは精神面でも違っていると話した。
「いや、それはない。2020年とはメンタルも技術的な面でも問題があったんだ」
「今はメンタル的に考えすぎているようなこともない。だから精神面では2020年とは違うよ」
「もちろん、自分のベストを尽くそうとしている。限界以上で乗っているし、ミスを犯してしまうリスクは凄く高くなっている」
「そこに今日のような出来事がやってきたというわけだ。タイヤをセーブする必要があるときはグリップも加速も下がってしまうから、ベストな状況じゃない」
「そしてターン4ではブレーキングを攻め、ワイドに行き過ぎてしまった。でもこれは僕らが理解する必要のあることなんだ。僕らはタイヤはセーブして、でもできるだけ最善のライディングができるよう、リヤグリップがもっと必要なんだ」
 
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