F1分析|ハードタイヤで苦戦した……角田裕毅、9位入賞も奮闘したアメリカGPを、データで振り返る

 

 F1アメリカGPの決勝レースで、アルファタウリの角田裕毅は9位入賞。第6戦スペインGP以来、実に13戦ぶりのポイントを手にした。
 ただ角田はレース後、第3スティントに履いたハードタイヤをうまく使いこなすことができなかったと悔やんだ。レースペースをグラフ化すると、その傾向が非常によく見て取れる。
 角田は予選で15番手となり、その後ギヤボックス交換のペナルティを受け、グリッド最後尾の19番手からのスタートとなった。ミディアムタイヤを履いてスタートした角田は、動き出しこそ大失敗したものの、前方で起きた混乱をうまくくぐり抜けて1周目の段階で14番手までポジションを上げた。
 しかし徐々にペースが落ち始めたため、10周目の段階でピットイン。2セット目のミディアムタイヤに履き替えた。この第2スティントのペースは速く、他者のピットストップもあり、7番手までポジションを上げることになった。
 しかしハードタイヤを履き、ペースが上がっていなかったチームメイトのピエール・ガスリーの後ろに詰まってしまう形となり、後続の接近を許してしまう。
 ガスリーがピットインして前が開けた角田はペースアップ。しかしその1周後にチームは角田もピットに呼び戻し、ハードタイヤを履かせた。しかしこのハードタイヤのペースは上がらず、履き替える前のミディアムタイヤでのペースとほぼ横並び。最終スティントでハードタイヤを30周以上使うことになった周冠宇(アルファロメオ)やアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)を抜きあぐね、ペナルティを受けて後退していたガスリーに迫られた。そして最終的に1ストップで走り切ったケビン・マグヌッセン(ハース)に追いつくことができず、10番手でチェッカー。その後、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)にペナルティが出たことで、9位となった。

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