美しきF1マシン:「2022年のフェラーリF1-75が似ている? 跳ね馬暗黒時代の入り口」フェラーリ643

 

 2022年F1序盤戦で速さを見せたのは、フェラーリだった。最終的にはレッドブルに大きな差をつけられてしまったものの、開幕直後は「今年こそ」と世界中のティフォシが浮き足立ったに違いない。
 その速さだけではなく、マシンが発表された直後からフェラーリは話題の中心だった。それはそのマシンカラーリングによるところが大きい。
 今季用マシンF1-75は、低く細くなったノーズ先端、過激な形状のサイドポンツーン上面、そしてサイドポンツーン下には強烈なアンダーカットが入れられていた。そしてそのカラーリングは、ウイングは黒、ボディは濃い赤……ファンの間からは「1990年代を思い出させる」と好評だったのだ。
 そのカラーリング、マシンの形状が相まって、F1-75はかつてのマシンに似ていると言われることが多かった。たとえば独特な形状のサイドポンツーンは、アンダーカットが鋭く入れられていることもあり、ダブルフロアで有名な1992年のF92Aを思い起こさせる。
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